日本共産党のワンポイントアドバイス

人間として、生きることのできるマンション環境を 建築基準法の見直し必要 

 いま、都市でのマンションの急増は、深刻な問題を生み出しています。これまでは、 マンション建築相隣紛争といえば、マンション建築によって近隣の戸建住宅の日照が 奪われたりして環境が悪化するというのが一般的でした。ところが最近は、分譲マン ション前にマンション・ビルなどが建築されるケースがいくつも生まれ、二十四時間・ 三六五日も日照が奪われる最悪の事態も出ているなど、既存のマンションへの日照阻 害の環境悪化問題を引き起こしています。  
 現建築基準法は、一戸一戸の部屋を考慮しないで、マンションを一つのビルと見て 日影規制をおこなっています。実態に合わなくなっている法律の見直しが早急に必要です。  

太陽の香りでストレス解消  
 経済産業省生命工学工業技術研究所と化粧品メーカー研究所グループの実験で、日 に干した洗濯物や布団などのにおいは人の精神ストレス軽減に役立つ心地よい香りで あることが確認されています。仕事の疲れを癒し明日への元気を生み出す太陽を奪う ことは、生きる権利を否定することになるのではないでしょうか。 高齢化社会をむかえ、外出の機会が少ない老人や病人にとっては、日照を奪われ ることはたいへんな打撃になります。日照権を生存権のひとつとして認める都市づく りが求められています。

マンション建築に関る近隣の相隣紛争のワンポイントアドバイス

 マンション建築の急増は、各地で建築主と近隣住民との建築紛争が多発しています。 日照が奪われ住宅環境が悪化する住民にとっては死活にかかわる大問題です。しかし、 住民にとって相手は建築のプロ、住民はまったくの素人で、話し合ってもなかなか太 刀打ちできないのが現状ではないでしょうか。そこで、すこしでも住民のみなさんの お役にたてばと思い「マンション建築紛争」の対策ワンポイントアドバイスを掲載し ます。(写真は板橋区内で増え続ける分譲マンション)

1. 空き地に注意
 工場が解体されたり、駐車場に車がなくなったりしたなら要注意。
マンション業者が 購入したことが判ったら、設計ができる前から住民の要望を申し入れる。先手必勝。

2.建築告知看板を見たら 
 マンション建築計画看板が設置されたら、ただちに、施主・業者に連絡し、計画書 を配布 し、住民説明会を開催させる。関係する全住民を対象に開かせる。対象は建築建物 の高さの2倍の範囲の住民。

3.説明会はみんなで参加しましょう
 説明会には誘い合ってたくさん参加しましょう。被害の大きい対象者を中心に、 事前に相談し、問題点をあきらかにして説明会で積極的役割を持ってもらう。数は力 になります。

4.納得いく説明を求める  
 説明会は、1回で終わらせないで、要望も出し、次回の説明会を約束させる。誠 意をもって住民の声を聞いてもらうことと、工事協定を結んでくれることを要請する。 住民の声を取り入れた上で工事確認申請を提出することを要請する。  
5.住民の団結こそ要望実現の力  
 業者は、これ以上説明会をおこなわず計画を強行しようとします。住民はただち に、住民の有志による対策会(会員は正確に確認しておくこと)を設置し、要望をま とめ、業者にたいして提出し、回答と話し合いの場をつくらせる。住民の方から話し 合いの窓口を閉ざすことはしない。話し合いを拒否すると強行着工の口実を与えかね ません。分譲マンション前にマンションが建築される場合は、管理組合の協力が重要とな ります。しかし、話し合いの中心は、被害者となりますので当事者で住民の会を作り、 交渉にあたることが重要なポイントになります。

6.必要な手立てはただちに  
 先ず、急ぐべきは、都または各区市の建築指導課にたいしても、要望書を提出す る。ここでは、住民の要望を述べつつも、要望のポイントは、業者が住民と誠意をもっ て話し合うこと、工事協定をむすぶこと。強行着工しないよう指導を要請する。 議会にたいしても陳情・請願を提出する。行政・議会への要請は業者の横暴をゆる さない大きな歯止めになります。ここまでは、全速力で対策をすすめます。

7.建築専門家、議員への支援要請をおこなう  
 交渉前に、ポスター、横断幕など貼りだし住民の意思を表明する。分譲マンショ ン業者への大きなアピールになります。  建築の素人の住民とプロの業者では太刀打ちできません。交渉の席には、建築の専 門家、各政党の議員に支援要請し、交渉の席に出席してアドバイスをもらう。 業者は、住民に対して「建築確認申請」が下りたことを「建築基準法にしたがって 建築許可が下りた、住民が反対してもダメだ」などと言って住民を脅すような態度に 出てきます。こんな時に専門家、議員の存在が生きます。専門家・議員の出席は、サ ポート役で住民代表ではありません。業者が住民が知らないことをいいことに、威圧 的になったり、デタラメなことを言った場合は注意し、住民の要望に道理のある支援 をしていきます。 行政は、業者の確認申請に対して「確認を下ろす」という作業をおこないます。けっ して許可するものではありません。申請に対して建築基準法上は違法ではないことを 確認しているだけです。建築基準法は守るべき最低の基準です。 そもそも、建築基準法は、国が建築物に対して一定の規正を設けた法律で、国と建 築主との関係を定めたものにすぎないのです。建築主と近隣住民との関係を定めたも のではありません。基準が守られているから近隣住民にどんな被害を与えてよいとい うものではありません。

8.建築に関る資料を要求し問題点を研究調査する 
 交渉の中心は、多くの場合日照阻害、テレビ電波障害、風害、圧迫感、プライバ シー対策などが争点になります。、階数を下げる、セットバックなどの住民の要望を 裏付けるためにも建築に関する資料の開示を求める。冬至・春秋分・夏至の日影図(、 建築物の位置によっては冬至より夏至の日照阻害が著しい場合もあります)立体日影 図の提出を求める。地盤の弱いところは地質調査表も要求します。縮尺模型図もあれ ば視覚による実態も確認できます。振動・騒音対策としてどんな機種の機械を使用す るのか資料の要求も。 また、どんな種類の建物かを知ることです。建物の種類によって運動の進め方が考 えなければなりません。オフィスビルなのか、分譲マンションか、賃貸マンションか、 都民住宅か等など分類できます。例えば、法人型都民住宅ならば都民の税金が補助さ れていますので東京都へ要請する。賃貸マンションで住宅金融公庫の融資ならば、融 資の条件に建築基準法をクリアしているとしても、近隣住民とよく話し合うことを指 導していますので、住宅金融公庫への要請も。銀行からの融資なら、その銀行が公的 資金を援助受けているなら、銀行へ要請行動することも一案です。 施主・施工会社を調査することも。最近は、ほとんどの会社でインターネット・ホー ムページを開設している。環境が重要視されているので、「環境を大切にします」と 宣伝したり、ISOを取得して「環境」を売り宣伝にしている場合もあります。

9.交渉はねばり強く  
 回答、交渉のたびに、回答をどうするか相談し検討すること。次回交渉への宿題 も与えて次回交渉日程を協議して、交渉を終了する。けっして物別れの形にしない、 いつでもどこでも住民側は話し合いの窓口を開いておく。業者から話し合いを拒否し てきたなら、ただちに行政要請する。交渉は基本設計についてねばり強くおこなう。 次回の交渉へむけて、住民の話し合いをおこない、あらたな要望書を提出すること。 業者が話し合いを拒んでいる場合は、積極的に本社まで押しかけての交渉も必要です。 話し合いの過程はかならず文書に記録しておくこと。

10.基本設計をめぐって交渉が進まないときは
 行政の建築相隣調停申請へ 話し合いが進まない時は、都・区の建築紛争の調停委員会に調停を申請できます。

11.柔軟に時には強行に
 話し合いは必ず住民の要望が通るとは限りません。場合によっては譲歩すること も検討しなければなりません。 住民が譲歩できることは譲歩、話し合いをおこなおうとしているのに、業者が工事を強行しようとした時は、著しく受任限度をこえ ている場合は住民の側から、工事差し止めの訴訟も考えられます。

12.工事協定の締結、家屋調査は最後に
 建築主・業者は、交渉の中で工事協定の説明をおこない、家屋調査をさせてほし いといいますが、工事協定は、設計など基本的な合意が結ばれた時点で話し合いを始 めます。家屋調査は工事協定を結んでからにします。(工事協定を約束させた場合て も、業者は家屋調査を先にやらせてくれといいますが、一番最後におこなう。家屋調 査をおこなえば、業者は強行着工することもある)工事協定を結ぶ意思があることを 示すために、建築主・業者に対抗する住民側の工事協定案 を提出しておきます。(別紙掲載) 

13.日照阻害の補償
 住民にとっての一番の願いは日照権でする。どうしても住民の要望をうけいれな いのであれば、次善の対策としては、太陽採光機を設置することを求めることも一案 です。  太陽光採光機は、政府も開発に支援しており、性能が良くなりコストも大幅にさ がり、実用が広がっています。  こうした提案も拒否された時点で、金銭による補償要求を検討することです。1 時間当り○○円、1年近くにわたる工事の迷惑料として○○円を要求するのが一般的 です。妥結額は近隣の相場を基準を念頭に考えられます。

14.建築竣工まで見とどける
 住民の会は、妥結後も解散しないで工事中に工事協定に違反している場合はただ ちに話し合い問題解決にあたる。竣工検査が済むまで注意を怠らない。竣工検査後に マンション内を見学し、協定違反はないか、特にプライバシー対策が大丈夫か確認す る。  民法235条の活用  民法では235条(観望施設の制限)として,隣地境界から1メートル未満の部分 に開口部を設ける時は、計画建物の設計の段階で目隠しを考慮することを規定してい ます。この条項の活用で窓を全部なくすなど大きな設計変更をさせた経験も生まれて います。

15.成果を確認し合う
 団結して話し合った成果(たとえ不充分とおもわれても)みんなで確認すること。が んばったから成果も勝ち取ることができたこと。  それから、闘いを通して、近所に住んでいても(特にマンション)知らない同士が、 あたらしいコミュニティのつながりという成果をうむことができたことを喜びあいた いものです。

工事協定住民(案)

東京都板橋区○○二丁目○番に建設される(仮称)○○マンション新築計画(以下 「本件建物」という)の建設工事(以下「本件工事」という」に関し、○○住民の会 (以下「甲」という)と建築主(株)○○(以下「乙」というと施工者(株)△△ (以下「丙」という)との間において下記の通り合意したので工事協定を締結する。                    
 
 記

第1条(関連法規の遵守)
乙・丙は、建築基準法、東京都環境確保条例および同施工規則、公害対策基本法、 騒音規制法、建設工事公衆災害防止要項、及び労働安全衛生規則等関連法規を遵守し、 その他行政指導に従うものとする。

第2条(工事期間) 工事期間は、平成  年 月  日から平成  年  日迄とする。但し、天候等 止むを得ない事情により上記期間を延長する場合丙は、予め甲と協議するものとする。

第3条(作業時間等)
(1)本件工事の作業時間は、午前 時 分から午後 時 分迄とする。昼食休けいは原則として午後0時から午後1時とする。尚、 施工上中断出来ない工事(コンクリート打設工事・コンクリート床均し等)、大型車の乗り入れ時間等の交通規制その他交通事情により止むを得 ない場合は、予め甲に連絡し、工事を行うものとする。
(2)日曜祝祭日は作業を行わない。
(3)土曜日は振動、騒音の極力少ない工事をする様、十分配慮するものとする。
(4)丙は年末年始は12月 日から1月 日、夏季は8月 日から 日に おいて休業する。 (5)丙が、所轄官庁の指導及び危険防止の為、止むを得ない事情により作業を行 う場合は本条第1項から第4項までの適用を除くものとする。

第4条(工事工程表)
(1)丙は、工事を着手する前に、全工程予定表を甲に提出するものとする。尚、 天候等予測し得ない事情により工程を変更する場合は、改めて工程表を甲に 提出する。
(2)丙は、作業内容を明記した「週間予定表」を甲の見やすい場所に掲示するも のとする。

第5条(工事障害の予防措置)
丙は、本件工事中、近隣家屋(工作物含む)並びに人身に対する危険防止のため、 必要に応じて散水を行い、仮囲い、養生棚、防煙シート、金網、ネット等の設備を施 すものとする。

第6条(騒音、振動等の防止) 丙は、本件工事に伴う甲に対する影響を最小限にするよう努めると共に以下の事項 に留 意するものとする。
(1)工事用機械、器具については、騒音、振動等を最小限に止める機種を選定す る。工事中の騒音、振動については、騒音規制法等の法令に定めた基準を超えてはな らない。
(2)工事車両は近隣住宅の前面道路に一切駐車しない。建築敷地内に駐停車する 場合、エンジン・ラジオ等はかけない。ただし、ミキサー車、ポンプ車のエ ンジンは除く。 
(3)丙は粉塵、土砂、火花等の飛散を防止するよう最大の努力と工夫をすると同 時に、東京都環境確保条例および同施工例規則、公害対策基本法を遵守する。
(4)道路には工事用資材および機械、器具を置かないものとする。

第7条(交通安全対策)
( 1)丙は、本件工事現場への工事用車両の出入り口をわかりやすく表示すると共 に、誘導員を置くことにより安全確保に努めるものとする。

第8条(事前調査) 丙は、本件工事着手前に甲の立ち会いのもと、近隣家屋の写真撮影(水平、垂直の 調査 を含む)を行い、甲、丙各自その一部を所持し、損傷が起きた時の資料とする。

第9条(地盤沈下) 建物完成後、春夏秋冬を経過し、1年以内において、万一本件建物の工事が起因し て地 盤沈下が生じた場合、甲・乙・丙は協議のうえ、丙の責任で現状回復又は損害 賠償をするものとする。尚、その後においても甲の地盤等に異常が生じた場合、甲・ 乙・丙は誠意をもって協議 解決するものとする。 上記の因果関係については、甲は実害が本件建物によって発生したとの可能性を経 験的 事実を通して疎明すれば足りるものとする。ただし、乙・丙がその被害が本件 建物による ものでないことを証明したときはこの限りではない。

第10条(修復、損害賠償) 本件工事に起因し発生した、近隣家屋等(工作物含む)および人身に対する損害、 損傷については、丙は速やかに当該者と協議し、責任をもって修復又は賠償する。

第11条(電波障害)
(1)乙は、本件工事着手前に、本件建物による電波障害有無を明らかにするため、 専門技術者による、受信状況の事前調査を行うものととする。
(2)本件工事期間中において、本件工事に起因する電波障害が発生した場合、乙 は、仮設アンテナを設置し、障害を解消するものとする。
(3)仮説アンテナ設備、仮説アンテナから各家庭への分配器及びその他電波障害 除去に要する費用は、乙の負担とする。
(4)本件建物に起因する電波障害が明らかになった場合は、アンテナ設備を本件 建物に設置し、各家庭へ分配すること。その際、設置維持費用は乙が受け持 つものとする。
(5)竣工後の電波障害対策施設等が設置された場合の維持管理については、本件 建物の分譲入居者に対して、重要事項説明書、管理規約等にて責任をもって説明する ものとする。その維持管理の費用は、乙で負担するものとする。
(重要事項説明書参考条文)
本件の建物に起因する電波障害除去のため、売主負担により近隣住宅の用に供する 共同視聴用アンテナが建物の屋上に設置される場合があること。その場合は、当該共 同視聴用アンテナおよび近隣建物家屋外の保安器までの諸施設については、区分所有 者全員の共有物でありますが、同施設の保守管理、修繕および諸施設取替等について は、乙の費用負担によりこれを行い、その運営業務につい ては管理組合がこれにあたること。

第12条(労務管理) 丙は、工事中において作業員が、甲に迷惑をかけないよう、下記の通り指導する、 管理する。
(1)常駐の工事責任者は、現場作業員の指導、監督を充分行うものとする。
(2)工事関係者が防火、防犯、風紀、衛生等で問題を発生させないよう万全を期 すると共に、万一、問題発生時には速やかに善処するものとする。
(3)本件敷地内に設置する仮設事務所、休憩所の窓は、型板ガラスもしくは、プ ライバシー上問題のないものとする。
(4)本件敷地内に設置する仮設トイレは、水洗式のものとする。

第13条(風害対策)
建物完成後、万一本件建物に起因した風による家屋被害等が発生した場合、甲・乙・ 丙協議の上、乙の責任で現状回復又は、損害賠償をするものとする。
第14条(連絡窓口)    
   連絡窓口は下記の通りとする。     
      建築主  東京都○○区○○          
           株式会社 ○○          
           電話            
      施工業者

第15条(定めなき事項)
本協定に定めなき事項において諸問題が発生した場合は、甲・乙・丙は、誠意をもっ て協議し問題解決にあたる。

以上、本協定の成立を証するため、本書を3通作成し、甲・乙・丙が記名捺印の上、 各1通を保有し、後日の証とする。                                     

                                       以上

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 板橋区の建築紛争予防条例が4月より改正
 住宅地のまん中に、またマンションの目の前にマンションが建設され、太陽が当たらなくなる。圧迫感で環境が悪化する問題が区内各地域でおきて紛争になっています。
 日本共産党は、住環境を守るためにマンションの乱開発規制が必要と訴えてきました。
 当面、「板橋区中高層建築物の建築に係わる紛争の予防と調整に関する条例」(以下「建築紛争予防条例」)の改正を求めてきました。昨年11月板橋区より「建築紛争予防条例」改正案の概要が発表、2月の定例区議会で改正され2004年4月より施行されました。
 日本共産党は、板橋区の「建築紛争予防条例」の改正については、これまで住民への誠意のない事業者側の対応を是正させるものとして評価しつつ、4点について板橋区に確認をしました。

@ 近隣の住民に対する説明会は建築主が出席して責任をもって開催することを原則とすること。
A 住民が事業者と話し合い、確認した内容については「文書として取りまとめをするように事業者、住民にも指導していきたい」と言明しました。
B マンションなどの建築計画のお知らせ標識を設置し、周知する期間が2倍になりましたが、住民が話し合いの申し出する期間の30日間と期限がつけられました。しかし、住民の側に長期の出張や入院等の事情があった場合は期限にかかわらず話し合いをするよう「事業者を説得する、働きかけをしていきたい」と区は約束をしました。
C 今回の条例の改正内容も含め、事業者が住民説明会の資料として添付するよう「行政の指導としてやっていく」と答えました。

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 東京都板橋区中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例本文
東京都板橋区中高層建築物の建築に係わる紛争の予防と調整に関する条例

                          昭和54年7月10日
                          東京都板橋区条例第29号
改正 平成8年3月7日条例第12号 平成12年3月10日条例第28号
     平成16年4月1日条例

目次
 第1章 総則(第1条・第2条)
 第2章 紛争の予防(第3条―第5条の3)
 第3章 紛争の調整(第6条―第13条)
 第4章 雑則(第14条・第15条)
 付則
   第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、中高層建築物の建築に係わる紛争の予防及び調整に関し必要な事項を定めることにより、良好な近隣関係を保持し、もって地域における健全な生活環境の維持及び向上を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1)中高層建築物 次に掲げる建築物をいう。ただし、建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第149条第1項第1号及び第2号に規定するものを除く。
 ア 都市計画法(昭和43年法律第100号)第8条第1項第1号に規定する第一種低層住居専用地域内の建築物で、軒の高さが7メートルを超えるもの又は地階を除く階数が3以上のもの
 イ 高さが10メートルを超える建築物
(2)紛争 次に掲げる争いをいう。
 ア 中高層建築物の建築に伴って生ずる日照、通風及び採光の阻害、電波障害等の周辺の生活環境に及ぼす影響に関する建築主等と隣接住民又は近隣住民との間の争い
 イ 中高層建築物の建築に関する工事(以下「建築工事」という。)において生ずる騒音、振動等の周辺の生活環境に及ぼす影響に関する建築主等と隣接住民又は近隣住民との間の争い
 ウ 建築工事及び中高層建築物の建築に伴って必要となる当該中高層建築物の建築主等が行う既存建築物等を除却する工事(以下「建築工事等」という。)において生ずる騒音、振動等の周辺の生活環境に及ぼす影響に関する建築主等と第5号アに掲げる者(同号イに掲げる者又は近隣住民のうち、同号アに掲げる者と同等の影響を受けると認められる者を含む。以下「特定隣接住民」という。)との間の争い。ただし、イに該当する争いを除く。
(3)建築主 建築工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者をいう。
(4)建築主等 次に掲げる者をいう。
 ア 建築主
 イ 建築工事等の注文者と請負契約を締結した者又は建築工事の監理者
 ウ 中高層建築物の設計者
(5)隣接住民 次に掲げる者をいう。
 ア 中高層建築物の敷地に隣接する土地の所有者又は当該土地にある建築物の所有者、居住者若しくは使用の権限を有する者
 イ 中高層建築物の敷地境界線から当該中高層建築物の高さの2倍の水平距離の範囲内にある土地で、冬至日の真太陽時による午前9時から午後3時までの間に当該中高層建築物の日影が及ぶものの所有者又は当該土地にある建築物の所有者、居住者若しくは使用の権限を有する者
(6)近隣住民 次に掲げる者をいう。ただし、前号に該当するものを除く。
 ア 中高層建築物の敷地境界線から当該中高層建築物の高さの2倍の水平距離の範囲内にある土地の所有者又は当該土地にある建築物の所有者、居住者若しくは使用の権限を有する者
イ 中高層建築物により電波障害を著しく受けるおそれがあると認められる者
    一部改正〔平成8年条例12号・12年28号〕

  第2章 紛争の予防
(建築主等の責務)
第3条 建築主等は、紛争を未然に防止するため、中高層建築物の建築の計画及び建築工事等をするに当っては、周辺の生活環境に及ぼす影響に十分配慮するとともに、良好な近隣関係を損なわないよう努めなければならない。
(標識の設置等)
第4条 建築主は、建築工事をしようとするときは、板橋区規則(以下「規則」という。)で定めるところにより、当該中高層建築物の敷地の見やすい場所に標識を設置しなければならない。
2 建築主は、前項の規定により標識を設置したときは、規則で定めるところにより、速やかにその旨を区長に届け出なければならない。
(建築計画等の説明等)
第5条 建築主等は、建築工事をしようとするときは、規則で定めるところにより、説明会の開催その他の方法(以下「説明会等」という。)により、当該中高層建築物の建築に係わる計画及び建築工事の内容を隣接住民に説明しなければならない。
2 建築主等は、近隣住民から申出があったときは、規則で定めるところにより、説明会等により、中高層建築物の建築に係わる計画及び建築工事の内容を当該申出をした近隣住民に説明しなければならない。
3 前2項の規定の適用がある場合を除き、建築主等は、建築工事等しようとするときは、規則で定めるところにより、説明会等により、当該建築工事等の内容を特定隣接住民に説明しなければならない。
4 前3項の規定により行う説明の方法が説明会の開催である場合は、建築主は、当該説明会に出席するものとする。ただし、規則で定めるところによる場合は、この限りでない。
5 区長は、必要があると認めるときは、建築主に対し、第1項から第3項までの規定により行った説明会等の内容について報告を求めることができる。
(建築計画等の話合い等)
第5条の2 建築主等は、規則で定めるところにより、隣接住民又は近隣住民から申出があったときは、中高層建築物の建築に係わる計画及び建築工事について、当該申出をした隣接住民又は近隣住民と話合いをしなければならない。
2 前項の規定の適用がある場合を除き、建築主等は、規則で定めるところにより、特定隣接住民から申出があったときは、建築工事等について、当該特定隣接住民と話合いをしなければならない。
3 前条第4項及び第5項の規定は、前2項の話合いについて準用する。(合意事項の確認)
第5条の3 建築主等と隣接住民、近隣住民又は特定隣接住民は、前条第1項又は第2項の規定により行った話合いに基づき合意した事項について、相互に確認するものとする

  第3章 紛争の調整
(紛争当事者の責務)
第6条 紛争の当事者は、紛争が生じたときは、相互の立場を尊重し、互譲の精神をもって、誠実かつ自主的に解決するよう努めなければならない。
(紛争の調整)
第7条 紛争の当事者の一方又は双方は、紛争が生じたときは、規則で定めるところにより、区長に対し、紛争の調整を申請することができる。
2 区長は、前項の申請があったときは、自ら紛争を調整し、又は基準を示して建築紛争調整委員会の調整に付することができる。
(建築紛争調整委員会の設置等)
第8条 紛争の公平かつ適正な解決を図るため、区長の付属機関として建築紛争調整委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2 委員会は、前条第2項の規定により付された紛争について、調整を行う。
3 委員会は、委員6人をもって組織する。
4 委員会に会長を置き、委員の互選によってこれを定める。
5 会長は、委員会の会務を総理し、委員会を代表する。
6 会長に事故があるときは、会長があらかじめ指名する委員がその職務を代理する。
(委員会の委員)
第9条 委員会の委員は、紛争の調整に関し優れた知識又は経験を有する者のうちから、区長が委嘱する。
2 委員の任期は、2年とし、再任されることを妨げない。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(委員会の会議)
第10条 委員会は、会長が招集する。
2 委員会は、過半数の委員の出席がなければ、会議を開き、議決することができない。
3 委員会の議事は、出席した委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。
(小委員会による紛争の調整)
第11条 委員会は、必要があると認めるときは、委員3人をもって構成する小委員会で、紛争の調整を行うことができる。
(出頭要求等)
第12条 区長又は委員会(小委員会を含む。以下同じ。)は、紛争の調整のため必要があると認めるときは、当事者に対し、出頭を求め、その意見を聴き、又は関係図書の提出を求めることができる。
2 区長は、紛争の調整のため必要があると認めるときは、建築主等に対し、期間を定めて建築工事等の着手の延期又は停止を要請することができる。
(委員会の報告義務)
第13条 委員会は、紛争の調整の経過及び結果を随時区長に報告しなければならない。

  第4章 雑則
(公表)
第14条 区長は、第12条の規定により区長若しくは委員会が出頭若しくは関係図書の提出を求めた場合又は区長が建築工事等の着手の延期若しくは停止を要請した場合において、その求め又は要請を受けた者がその求め又は要請に正当な理由がなく応じないときは、その旨を公表することができる。
2 区長は、前項の規定により公表をしようとするときは、あらかじめ公表に係わる者の意見を聴くものとする。
(委任)
第15条 この条例に規定するものを除くほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
付則
 この条例は、規則で定める日から施行する。(昭和54年9月東京都板橋区規則第30号で、同54年10月15日から施行)
付則(平成8年3月7日条例第12号)
 この条例は、規則で定める日から施行する。(平成8年5月東京都板橋区規則第37号で、同8年5月31日から施行)
付則(平成12年3月10日条例第28号)
 この条例は、平成12年4月1日から施行する。
付則
 この条例は、平成16年4月1日から施行する。

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 板橋区中高層建築物紛争予防条例の手引き

はじめに

マンションなど中高層建築物が建築される場合、往々にして建築に伴う日照の阻害、電波障害、工事中の騒音、振動などをめぐって紛争が起きる場合があります。
 このため、板橋区では、この種の制度の草分けとして、昭和46年2月から相隣問題(建築)調整制度を設け紛争解決の努力を続けてきました。
 昭和54年10月からは、区の建築確認に係る建築物を対象とし、「東京都板橋区中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例」として施行しています。
 さらに、平成16年3月には、より一層の紛争の予防と調整を図るため、条例を一部改正いたしました。

条例の主な内容は、紛争の予防に関して「建築計画のお知らせ」の標識を設置し、関係住民に計画の内容を事前に公開して、隣接住民等に説明を行うなどを建築主等求めています。

また、紛争となったときの解決を図るための手続を定め、良好な近隣関係を維持することを目的としています。

本来、日照の阻害等の問題解決のためには、当事者が相互の立場を尊重し互譲の精神を持ち、自主的に解決するよう努めることが必要です。又、建築物の設計者、施工者、監理者も建築主と一体となって協力していただくことが大切です。
 どうか、関係の皆様方には本条例の内容を理解されて良好な近隣関係を保持し、更に地域の健全な生活環境の維持向上を図られるよう、お願いします。

なお、延べ面積が10000平方メートルを超える建築物については、東京都の取り扱いになりますので、東京都へ相談してください。

このパンフレット(手引き)は、わかりやすくするために、条例などと多少表現の異なるところもあります。

 

建築主等などの方へ

中高層建築物を計画する場合は、周辺の建築物の状況を勘案し、自分が影響を受けることになった場合を考え、単に法律上問題がないというだけでなく、代案がないかなど慎重に検討してください。また、計画が確定した場合には、速やかに条例に基づいた所定の手続をとり、良好な近隣関係を損なわないようご協力をお願いします。

 

関係住民の方へ

中高層建築物の建築に伴う生活環境への影響は、必ずしも好ましいものばかりではありません。従って、できるだけこれらの影響を少なくしてほしいと願うのは当然と考えられます。

しかし、自己中心の要求を絶対的な権利として建築主に押しつけることは、紛争を引き起こし、深刻化させることになります。まちづくりという全体的な立場に立って話し合うよう努めてください。

 

区条例対象建築物など

.区条例の対象となる中高層建築物

建築敷地の用途地域・計画建築物の高さ又は階数
@第1種低層住居専用地域では、軒の高さが7メートルを超える建築物又は地階を除く階数が3以上の建築物
Aその他の地域では、高さが10メートルを超える建築物
※建築物の高さの算定方法は、建築基準法に準じて行います。ただし、屋上に階段室、昇降機塔、高架水槽等がある建築物では、用途地域に関係なくその部分の高さが5メードルを超える場合、その高さを算入してください。

 

.東京都で扱うもの

次の建築物は「東京都中高層建築物の建築に係わる紛争の予防と調整に関する条例」の適用を受けますので、都の担当窓口へ相談してください。

@    延べ面積が10000平方メートルを超える中高層建築物

A    新築、改築又は増築する場合に、法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定による都知事に許可を必要とする中高層建築物

    東京都の担当窓口 都市整備局市街地建築物調整課

                電話 5388−3377(直通)

なお、東京都の条例対象となる中高層建築物についても、建築主等による関係住民への説明等について、できる限り区条例の準用をお願いします。

 

用語の説明

. 隣接住民
1) 中高層建築物の敷地に隣接する土地の所有者、当該土地にある建築物の      

所有者、居住者若しくは使用の権限を有する者。
(2) 中高層建築物の敷地境界線から、当該中高層建築物の高さの2倍の水平

距離の範囲内にある土地で、冬至日の真太陽時による午前9時から午後3時

までの間に、当該中高層建築物の日影が及ぶものの所有者又は当該土地に

ある建築物の所有者、居住者若しくは使用の権限を有する者。


近隣住民(隣接住民を除く)

(1) 中高層建築物の敷地境界線から、当該中高層建築物の高さの2倍の水平距離の範囲内にある土地の所有者又は当該土地にある建築物の所有者、居住者若しくは使用の権限を有する者。

(2) 中高層建築物による電波障害の影響を著しく受けるおそれがあると認められる者。

 

特定隣接住民

(1)区条例の対象となる除却工事の敷地に隣接する土地の所有者、当該土地にある建築物の所有者、居住者若しくは使用の権限を有する者。

(2) 上記の者と同等の除却工事の影響を受けると認められる者。

 

除却工事

中高層建築物の建築に伴って必要となる当該中高層建築物の建築主等が行う既存建築物を取り壊す工事。

建築主等

(1)建築主(建築工事や除却工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者)。

(2)建築工事や除却工事の注文者と請負契約を締結した者又は建築工事の監理者。

(3)中高層建築物の設計者。

 

. 紛 争

1)中高層建築物の建築に伴って生ずる日照、通風及び採光の阻害、電波障害等の周辺の生活環境に及ぼす影響に関する建築主等と隣接住民又は近隣住民との争い。

(2)中高層建築物の建築工事において生ずる騒音、振動等の周辺の生活環境に及ぼす影響に関する建築主等と隣接住民又は近隣住民との争い。

(3)除却工事において生ずる騒音、振動等の周辺の生活環境に及ぼす影響に関する建築主と特定隣接住民との争い。



確認申請等提出までの手続

●標識の設置期間

工事完了検査の申請日等まで。

●標識の設置日

@    延べ面積が2000uを超えかつ高さが20mを超える建築物は、確認申請書等提出日、60日以前。

Aそれ以外の建築物は、確認申請書等の提出日、30日以前。

●標識設置届

標識の設置届は、標識設置後7日以内。

●隣接住民への説明

(1)標識の設置後、10日以内に、隣接住民に計画等の内容を説明する。 

(2)隣接住民に計画等の内容を説明後、板橋区に「付近近況図と隣接住民名簿」を提出。

●近隣住民からの説明を受けたい申出

標識の設置後、20日以内に、近隣住民から説明を受けたい申出があった場合、10日以内に「申出した近隣住民」に計画等の内容を説明する。

●隣接住民又は近隣住民からの話合いの申出

(1)標識の設置後、30日以内に、隣接住民又は近隣住民から話合いの申出があった場合、10日以内に話合いをする。

(2)話合いを行い、合意に至った場合、「合意事項」を相互に確認する。

(3)話合いが不調に終わった場合、建築紛争調整委員会による調整に図ることもできる。

※標識設置届や隣接住民への説明が期限内になされなかったときは、その遅延日数分「確認申請等の提出」が遅れます。

 

説明会・話合いについて

 

1、関係住民へ説明すべき事項

   中高層建築物の建築主等は、次に掲げる事項について、 隣接住民及び申出のあった近隣住民に説明してください。また、除却工事を伴う場合は、特定隣接住民に3のうちの必要な事項について説明してください。

@    敷地の形態及び規模、敷地内における中高層建築物の位置並びに付近の建築物の位置の概要。

A    中高層建築物の規模、構造及び用途。

B    建築工事や除却工事の工期、工法、作業方法及びこれらの工事の危険防止対策。

C    建築に伴なって生ずる日影の影響及び電波障害、通風、採光、プライバシー等の周辺環境に及ぼす影響とその対策等。

 

2、説明の時期

(1)中高層建築物の建築主等は、計画が確定したら標識を設置し、設置した日から10日以内に隣接住民に計画等の内容を説明してください。

   説明対象者が多いなどの場合は、標識設置前から説明を始めてください。

  (注)隣接住民への説明が、標識の設置から10日以内にされなかったときは、その遅延日数分確認申請等の提出が遅れますのでご注意ください。ただし、建築工事の詳細な説明は、工事の請負業者が決まった時点で行うことができます。この場合(建築計画と同時に一定の建築工事の説明をしたときは。)は、説明の遅延になりません。

(2)除却工事を伴う場合は、除却工事開始前の適切な時期に、特定隣接住民に除却工事の内容を説明してください。

 

3、説明の対象となる隣接住民

(1)条例による範囲の土地所有者、建物所有者、居住者若しくは使用者です。

(2)建築計画の地盤面日影が、建物にかからない場合でも、その土地に少しでも影響するときは、その土地の所有者のほか建物所有者、居住者若しくは使用者も隣接住民となりますので、説明が必要です。なお、その建物が共同住宅等であるときは、全世帯が説明の対象になります。

(3)隣接住民の権利関係の調査は、登記簿によるほか、居住者等への聞き取りも含みます。

 

4、説明会の開催

(1)延べ面積が2000uを超え、かつ高さが20mを超える建築物は、必ず説明会を開催してください。

(2)説明会には、原則として、建築主(会社の場合は、担当する社員の方を含む。)の出席をお願いします。

(3)説明会の開催案内と説明会の資料は、説明会の7日前までに配布してください。

(4)説明会に欠席した隣接住民がいる場合は、戸別訪問で説明を行ってください。留守宅は、日にちを変えて2回以上訪問してください。2回目の訪問日も留守の場合は、2回目の訪問日を説明日とみなします。

   この場合、隣接住民名簿の説明会欄には「欠席」、備考欄には「投函」と記載してください。

   また、この2回目の訪問日が標識の設置から10日以内となるようにしてください。従って、説明会の開催案内と資料は、標識の設置前の配布が日程に余裕ができます。

(5)説明会は、隣接住民の全員を対象とした全体説明会を原則としますが、建築敷地の位置関係等から、グループ別による説明会の開催もできます。

5、戸別説明

(1)上記4以外の建築物の場合の隣接住民への説明は、説明会の開催その他の方法となり、戸別訪問による説明でも良いのですが、説明会の開催が望ましいと考えております。

(2)戸別訪問による説明の留守宅は、日にちを変えて3回以上訪問してください。資料は、初回訪問日に郵便受等に投函してください。いずれの訪問日も留守の場合は、3回目の訪問日を説明日とみなします。

   この場合、隣接住民名簿の備考欄に「投函」と記載してください。

   また、この3回目の訪問日が標識の設置から10日以内となるようにしてください。

 

6、遠隔地に住んでいる方への対応

説明すべき対象者が遠隔地(原則として板橋区以外に居住している方)のときは、資料の郵送でも説明したこととみなします。この場合は、郵便ポストへの投函日の翌日を説明日とします。隣接住民名簿の備考欄には投函日の翌日の日付で「郵送」と記載してください。

 

7、近隣住民からの申出による説明等

  近隣住民から、「中高層建築物の計画等について説明を受けたい」旨申出(口頭によることができます。)があったときは、建築主等は説明会等(説明の方法は、上記4、5に準じます。)により、申出を受けた日から10日以内に説明してください。

  なお、住民からの申出期限は、標識設置日から21日目までとなります。

 

8、住民との話合いなど

(1)隣接住民又は近隣住民から「中高層建築物の計画等について話合い」の申出(口頭によることができます。)があったときは、建築主等は、話合い会の開催又は戸別による話合いを、申出を受けた日から10日以内に開始してください。

   なお、住民からの話合いの申出の期限は、標識設置日から31日目までとなります。

(2)特定隣接住民から、「除却工事について話合い」の申出(口頭によることができます。)があったときは、建築主等は、話合い会の開催又は戸別による話合いを、申出を受けた日から速やかに開始してください。

   なお、住民からの話合いの申出は、説明を受けた後、速やかに行ってください。

(3)話合いが会の開催の場合である場合は、原則として、建築主(会社の場合は、担当する社員の方を含む。)の出席をお願いします。

(4)建築主等と住民との話合いにより合意した事項については、相互に文書等で確認をしてください。

 

9、説明会等の報告書の提出

  住民への説明書類、説明会の報告書(配布資料、会議録等)、話合い内容等の関係図書を提出していただくことがあります。

 

参 考

ワンルームマンションについて

  階数が3以上(居室を有しない地階を除く)で、ワンルーム形式(主たる居室の数が1で構成される住戸形式(事務所等を含む。)で、その住戸の専用床面積が30平方メートル未満のもの)の住戸数が15以上、かつ総住戸数の3分の1を超える建築物は、「板橋区ワンルーム形式集合建築物に関する指導要綱」の対象になります。

   この要綱では、「標識設置」や「住民への説明」など「中高層建築物の建築に係わる紛争の予防と調整に関する条例」と同様の手続があります。

   担当:都市整備部市街地調整課集合住宅指導担当(区役所6階4番窓口)

       電話(3579)2564

 

紛争の調整について

1、紛争の調整

  建築主等と関係住民との間に

@中高層建築物の建築に伴って生ずる日照、通風、電波障害等の問題

A建築工事の騒音、振動等の影響

B除却工事の騒音、振動等の影響

に関して紛争が生じた場合は、まず当事者間の話合いで解決するよう努めていただきます。しかし、当事者間での解決が困難な場合は、双方の申請を受けて紛争の調整を行います。

調整は、建築主等と関係住民との間に区が入って、当事者間の主張の争点を確かめ、アドバイスや情報の提供などにより、紛争の解決を図ろうとするものです。

 

2、建築紛争調整委員会による調整

   区長は、必要があると認めたときは、建築主等と関係住民の出席を求め、建築紛争調整委員会による調整を行います。

   建築紛争調整委員会は、紛争の調整に関し優れた知識や経験のある委員で構成されています。

   なお、建築紛争調整委員会の調整は、3人の委員により、原則として月2回の木曜日の午後に開催しております。

 

3、関係図書の提出

   調整の資料として、建築主等からは

@    建築計画概要

A    住民説明会等経過報告書

B    確認申請関係図書

C    その他の関係資料

   を提出していただきます。

 

4、建築工事等の着手の延期・停止の要請

   区長は、紛争の調整のため必要があると認めるときは、建築主等に対し、期間を定めて建築工事等の着手の延期・停止を要請することがあります。

 

5、調整の打切

   建築主等と関係住民との間に合意が成立する見込みがないと認められたときは、調整を打ち切ります。

 

6、公 表

   区長は、正当な理由がなく、また、調整のため必要があると認めたにもかかわらず、出席に応じなかったり建築工事等の延期又は停止の要請に従わなかったりしたときは、その旨を公表することがあります。

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 東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例
条例第64号

改正 平成 7年 3月16日条例第 30号

   平成 8年 3月29日条例第 43号

   平成11年11月24日条例第129号

東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例

を公布する。

(目的)

第1条 この条例は、中高層建築物の建築に係る計画の事前公開並びに紛争のあっせん及び調停に関し必要な事項を定めることにより、良好な近隣関係を保存し、もつて地域における健全な生活環境の維持及び向上に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

1、 中高層建築物 高さが10メートルを超える建築物(第1種低層住居専用地域及び第2種低層住居専用地域(都市計画法(昭和43年法律第100号)第8条第1項第1号に掲げる第1種低層住居専用地域及び第2種低層住居専用地域をいう。)にあつては、軒の高さが7メートルを超える建築物又は地階を除く階数が3以上の建築物)をいう。

2、 紛争 中高層建築物の建築に伴つて生ずる日照、通風及び採光の阻害、風害、電波障害等並びに工事中の騒音、振動等の周辺の生活環境に及ぼす影響に関する近隣関係住民と建築主との間の紛争をいう。

3、 建築主 中高層建築物の建築に関する工事の請負契約の注文主又は請負契約によらないで自らその工事をするものをいう。

4、 近隣関係住民 次のイ又はロに掲げるものをいう。

  イ 中高層建築物の敷地境界線からその高さの2倍の水平距離の範囲内にある土地又は建築物に関して権利を有する者及び当該範囲内に居住する者

  ロ 中高層建築物による電波障害の影響を著しく受けると認められる者。

(知事の責務)

第3条 知事は、紛争を未然に防止するよう努めるとともに、紛争が生じたときは、迅速かつ適正に調整するよう努めなければならない。

(当事者の責務)

第4条 建築主は、紛争を未然に防止するため、中高層建築物の建築を計画するに当たっては、周辺の生活環境に及ぼす影響に十分配慮するとともに、良好な近隣関係を損なわないよう努めなければならない。

2 建築主及び近隣関係住民は、紛争が生じたときは、相互の立場を尊重し、互譲の精神をもつて、自主的に解決するよう努めなければならない。

(標識の設置等)

第5条 建築主は、中高層建築物を建築しようとするときは、近隣関係住民に建築に係わる計画の周知を図るため、当該建築敷地の見やすい場所に、東京都規則(以下「規則」という。)で定めるところにより標識を設置しなければならない。

2 建築主は、前項の規定により標識を設置したときは、速やかにその旨を規則で定めるところにより、知事に届けなければならない。

(説明会の開催等)

第6条 建築主は、中高層建築物を建築しようとする場合において、近隣関係住民からの申出があったときは、建築に係る計画の内容について、説明会等の方法により、近隣関係住民に説明しなければならない。

2 知事は、必要があると認めるときは、建築主に対し、前項の規定により行った説明会等の内容について報告を求めることができる。

(あっせん)

第7条 知事は、建築主と近隣関係住民の双方から紛争の調整の申出があったときは、あっせんを行う。

2 知事は、前項の規定にかかわらず、建築主又は近隣関係住民の一方から調整の申出があった場合において、相当な理由があると認めるときは、あっせんを行うことができる。

3 知事は、当事者間をあっせんし、双方の主張の要点を確かめ、紛争が解決されるよう努めなければならない。

(あっせんの打切り)

第8条 知事は、当該紛争について、あっせんによっては紛争の解決の見込みがないと認めるときは、あっせんを打ち切ることができる。

(調停)

第9条 知事は、前条の規定によりあっせんを打ち切った場合において、必要があると認めるときは、当事者に対し、調停に移行するよう勧告することができる。

2 知事は、前項に規定する勧告をした場合において、当事者の双方がその勧告を受諾したときは、調停をおこなう。

3 知事は、前項の規定にかかわらず、当事者の一方が第1項に規定する勧告を受諾した場合において、相当な理由があると認めるときは、調停を行うことができる。

4 知事は、調停を行うに当たって必要があると認めるときは、調停案を作成し、当事者に対し、期間を定めてその受諾を勧告することができる。

5 知事は、調停を行うに当たっては、東京都建築紛争調停委員会(以下「調停委員会」という。)の意見を聴かなければならない。

(調停の打切り)

第10条 知事は、当事者間に合意が成立する見込みがないと認めるときは、調停を打ち切ることができる。

2 前条第4項の規定による勧告が行われた場合において、定められた期間内に当事者の双方から受諾する旨の申出がないときは、当該調停は打ち切られたものとみなす。

(調停委員会)

第11条 知事の附属機関として、調停委員会を置く。

2 調停委員会は、第9条第5項の規定による知事の意見の求めに応じ、必要な調査審議を行い意見を述べるとともに、知事の諮問に応じて、紛争の予防と調整に関する重要事項について調査審議する。

3 調停委員会は、法律、建築又は環境等の分野に関し優れた知識及び経験を有する者のうちから知事が委嘱する委員15人以内をもって組織する。

4 委員の任期は、2年とし、再任されることを妨げない。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

5 調停委員会に会長を置き、委員の互選によって定める。

6 会長は、会務を総理し、調停委員会を代表する。

7 会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。

8 調停委員会は、知事が招集する。

9 会議は、委員の半数以上の出席がなければ開くことができない。

10 会議の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

11 前2項の規定にかかわらず、第9条第5項の規定による調停委員会の意見は、会長が事案ごとに指名する3名以上の委員の合意によることができる。

(出頭)

第12条 知事は、あっせん又は調停のため必要があると認めるときは、当事者の出頭を求め、その意見を聴くことができる。

(関係図書の提出)

第13条 知事は、あっせん又は調停のため必要があると認めるときは、当事者に対し、関係図書の提出を求めることができる。

(工事着手の延期等の要請)

第14条 知事は、あっせん又は調停のため必要があると認めるときは、建築主に対して、期間を定めて工事の着手の延期又は工事の停止を要請することができる。

(公表)

第15条 知事は、第12条の規定による出頭若しくは第13条の規定による関係図書の提出を求め、又は前条の規定による工事の着手の延期若しくは工事の停止の要請をした場合において、その求め又は要請を受けた者がその求め又は要請に正当な理由がなく従わないときは、その旨を公表することができる。

(委任)

第16条 この条例に規定するものを除くほか、この条例の施行について必要な事項は、基規則で定める。

   附則

1 この条例は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。

  (昭和53年規則第158号で昭和53年10月12日から施行)

2 次に掲げる中高層建築物については、この条例は適用しない。

 一 特別区の存する区域内の中高層建築物で、その新築、改築又は増築に関して、法律並びにこれに基づく命令及び東京都条例の規定による知事の許可を必要としないもののうち、延べ面積が1万平方メートル以下のもの。

 二 建築基準法(昭和25年法律第201号)第4条第1項又は第2項の規定により建築主事を置く市の区域内の中高層建築物。

  (平7条例30・平11条例129・1部改正)

   附則(平成7年条例30号)

  この条例は、平成7年4月1日から施行する。

   附則(平成8年条例第43号)

1 この条例は、公布の日から施行する。

2 この条例による改正後の東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例第2条第1号の規定は、平成5年6月25日から起算して3年を経過する日(その日前に都市計画法及び建築基準法の1部を改正する法律(平成4年法律第82号。以下「改正法」という。)第1条の規定による改正後の都市計画法(昭和43年法律第100号)第2章の規定により定められている都市計画区域について用途地域に関する都市計画が決定されたときは、当該都市計画の決定に係る都市計画法第20条第1項の規定による告示があった日)までの間は、通用せず、この条例による改正前の東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例第2条第1号の規定は、なおその効力を有する。

   附則(平成11年条例第129号)

1 この条例は、平成12年4月1日から施工する。

2 この条例施行前にこの条例による改正前の東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例第7条第1項又は第2項の規定による申出があった中高層建築物については、なお従前の例による。

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