障害者自立支援法による利用者負担増に対する板橋区の軽減策について

8月月24日(木)福祉厚生委員会で示された、「障害者自立支援法本格施行に向けた 板橋区 の対応について」は以下の通りです。


板橋区独自の軽減事業
事業名 軽減内容 効果
移動支援事業利用者の低所得者負担軽減 移動支援を利用する、低所得1・2の世帯(※1)に対し、現在都の独自減免により3%となっている利用者負担を、無料とする。(平成18年10月から平成21年3月までの経過措置。) 半年で低所得1世帯の場合27,000円、低所得2世帯の場合44,280円の軽減。(上限額までサービスを利用した場合)(平成18年10月から平成21年3月までの経過措置。)
地域活動支援センターおよび経過的デイサービス事業(※2)利用者の低所得者負担軽減

平成18年10月に障害者デイサービスがなくなることに伴い、移行先の地域生活支援センター及び経過的デイサービス事業を利用する低所得1・2の世帯に対し、10%の利用者負担を3%に軽減する。(平成18年10月から平成21年3月までの経過措置。) 半年で1人約8,000円の軽減。

(内訳)一人当たりのサービス利用経費の軽減割合(0.7)を乗じた額の6か月分

区立福祉園の食費軽減 区立福祉園の食費について、一般世帯の1食650円の食費負担を、低所得世帯と同様に、食材費相当の350円に軽減する。
(平成18年10月から平成21年3月までの経過措置。)
一人1食300円の負担軽減で、半年で約31,000円の軽減。区立福祉園利用者のうち一般世帯372人が対象(全利用者のうち66.3%)
○いずれも、平成18年10月から、平成21年3月までの経過措置

○食費は、加賀福祉園の児童ホームも対象とする。

※1 低所得1  住民税非課税世帯で、利用者本人の収入が80万円以下の人

    低所得2  住民税非課税世帯

※2 経過的デイサービス地域活動支援センターへの以降がすぐにできない、国の基準に満たない事業所について、経過期間として認められた来年3月まで対象とする。

日本共産党区議団のコメント

<移動支援の軽減>ホームヘルプサービスの中の移動介護は、自立支援法で介護給付からはずされた事業。自治体が独自で行う地域生活支援事業として、今までどおり事業継続ができるかどうか心配されていた。東京都が3%への軽減を打ち出したことにより、これとあわせて、区は無料に踏み切った。移動支援については、軽減策と同時に、支援費制度になったときにはずされた通学や施設への通所に対しても一部支援することや、通勤(就職初めの1週間)にも広げた。

<デイサービスの軽減>自立支援法で、成人のデイサービス事業も介護給付からはずされていた。区は、これまでほとんどの人が無料だった区立障害者福祉センターのデイサービスに対して、10%の利用料を導入することを6月の第二回定例会に提案した。自、公、民、社民、無所属が賛成し可決した。その際、日本共産党区議団は無料にすることを求め、反対討論を行った。今回、低所得者に限って3%への軽減策が打ち出されたもの。

<区立福祉園の食費軽減>自立支援法の最大の問題点は、障害者への1割の自己負担。4月からの福祉園利用者の利用料は、食費もあわせて、単純平均で一人月20,000円程度(区試算。施設の規模、出席日数によって差があり、月22日出席なら、一般世帯でほぼ30,000円にもなる)
今回の食費軽減によって、一般世帯で22日出席なら、6,600円軽減されることになる。

国の負担基準に、区として行う加算(「新支給決定基準」)は、介護者の状況((1)単身(2)介護者が疾病・障害・高齢(3)日中不在)、本人の疾病の状況((1)服薬介助(2)環境整備(3)栄養管理(4)通院介助)、住環境、利用意向等によって単位数の上乗せが行われる。区は6月末日までに認定された111名の現行の支給量を確保するという考えで、85%が現行の支給量が確保できるとしている。残りの15%はサービス調整会議で調整して決定するという。

8月17日現在認定がすんだ人は211人だが、これは医師の意見書が遅れていることが理由との説明があった。また、第一次判定から第二次判定で、区分が引き上げられた率は、身体30%、知的55%、精神67%、非該当は1人という。

地域生活支援事業については、移動支援の拡充や、非該当の人への生活サポートなどが積極面。しかし、 中野区 が、地域生活支援事業について「原則無料」であることに比べ、 板橋区 は介護給付と同様1割負担を基本にしていることが問題である。

共産党区議団は、利用者負担の増、負担割合の改定で3億円を超える財源が生まれていることなどから、区独自の利用者負担軽減策としてさらに、施設の利用料そのものや、上限額の設定などを求めた。


東京都独自の軽減事業
事業名 軽減内容 効果
居宅介護等利用者に対する激変緩和措置 居宅介護等を利用している低所得1・2世帯に対し、10%の利用者負担を3%に軽減する。(平成18年10月から平成21年3月までの経過措置。) 年間で一人約77,000円の軽減。(内訳)一人当たりの平均利用者負担額に、軽減割合(0.7)を乗じた額の12か月分
居宅介護等事業における社会福祉法人減免の対象事業者の拡大

社会福祉法人を対象に、低所得1・2世帯が、サービスを利用する場合、月額負担上限額を半額に軽減する社会福祉法人減免を、社会福祉法人以外のすべての事業者に拡大する。(平成18年10月から平成21年3月までの経過措置。) 年間で一人147,600円の軽減(低所得2の場合)。
(内訳)軽減額12,300円の12か月分

(参考)地域生活支援事業の実施について(区の資料より作成)

区分 事業名 事業内容 対象者 利用者負担
必須事業(法77条第1項) 相談支援 ・一般的な相談支援
・市町村相談支援強化事業
・その他の相談支援事業
障害者、障害児の保護者、介護者等 無料
コミュニケーション支援 ・手話通訳 聴覚障害者等のため、意思疎通に支障がある障害者。 無料
日常生活用具給付 自立生活支援用具等の日常用具の給付又は貸与 重度の障害者であって、用具を必要とする者。ただし、区民税額が50万円以上の場合は対象外 サービスに要する費用の10%。介護給付費と同じ月額負担上限額を設定する。
移動支援 社会生活上必要不可欠な外出及び余暇活動等の社会参加のための外出の際の移動を支援。
養護学校等への通学、通所施設への通所についても、一部支援する。また、企業等へ就職した際、初めの1週間に限り通勤についての支援を行う。
視覚障害者、知的障害者、全身性障害者、区長が特に必要と認めた者 サービスに要する費用の10%。低所得1・2の世帯に対しては3%に軽減する。介護給付費と同じ月額負担f上限額を設定する
地域活動支援センター 利用者が通書し、創作的活動又は生産活動の機会の提供等を行う 障害者等 サービスに要する費用の10%。護給付費と同じ月額負担上限額を設定する
その他の事業(法77条第3項) 訪問入浴サービス 訪問により、居宅において入浴サービスを提供 本事業の利用を図らなければ入浴が困難な在宅の身体障害者 現行の要綱に基づく利用者負担を継続する。平成19年4月までに、新しい利用者負担について検討する。
(1)厚生訓練費
(2)施設入所者就職支度金
(1)就労移行支援事業等利用者に厚生訓練費を支給し、社会復帰促進を図る。(2)施設入・通所者、就労移行支援事業等の利用者が、就職等で自立する場合、就職支度金を支給する。 (1)就労移行支援、自立訓練事業を利用する身体障害者等、(2)就労移行支援事業等を利用し就職または自営により施設を退所する身体障害者等
日中一時支援 障害者等の日中における活動の場を確保し、障害者等の家族の就労支援及び一時的な休息を図る。日帰りのショートステイについても、本事業の対象とする。 日中において監護する者がいないため、一時的に見守り等の支援が必要と区が認めた障害者等 板橋区障害児いきいき活動支援事業については、実施要綱に定める負担額による。日帰りのショートステイについては、サービスに要する経費の10%とする。
生活サポート 介護給付決定者以外の者について、日常生活に関する支援を行われなければ、本人の生活に支障をきたす恐れのある者に対し、生活支援・家事援助を行う。 介護給付決定者以外で、区が認めた者 サービスに要する費用の10%。護給付費と同じ月額負担f上限額を設定する。
社会参加促進 ・障害者スポーツ大会
・障害者週間記念行事
・自動車運転免許取得及び改造助成費
障害者、障害児の家族等
経過的デイサービス 平成18年10月に地域生活支援センター等の事業に移行することが困難な障害者デイサービス事業所が、移行するまでの間(平成19年3月末日までに限る)、利用者にデイサービスを実施する。 現在障害者デイサービスを利用している障害者等 サービスに要する費用の10%。護給付費と同じ月額負担f上限額を設定する。

日本共産党板橋区議団