食品関係の手数料値上げに反対です

かなざき文子「うたごえ」
かなざき文子議員

ただいまより、議案第16号「 東京都板橋区 手数料条例の一部を改正する条例」の委員会決定「可決」に反対し、討論を行います。

 本議案は、飲食店営業許可申請手数料、建築基準法の改正に伴う構造計算適合性判定手数料を定めることを目的として出されてきたものです。

 まずはじめに、食品関係の手数料についてです。

食品関係の手数料の引き上げについては、食品製造については平成4年以降、飲食店については平成10年以降、食鳥処理については平成6年以降、手数料を改定していないということで、手数料と実際かかっているコストとの乖離が生じているので、区としても適正な額に改正したいという理由です。

 たしかに手数料については、かかるコストを元に計算されています。しかし、同時に自治体として、今回のこの改正の影響がいく区内食品・飲食関係の中小零細業者8740の業者と店の、暮らしと営業の実態について把握をし、その上で総合的に手数料を引き上げていいのかどうかという判断を行うことが大切だったのではないでしょうか。

区は委員会答弁で区内中小企業の景況について、「平成18年10月から12月期の報告でいくと、飲食店についてはかなり持ち直してきている、飲食料品店についても厳しさが和らいでわずかに改善、持ち直している。業況は改善傾向を示すという報告をいただいている」と、答弁しました。

しかし、私が商店街の食品製造、飲食店に、バブルがはじけて以降の売り上げについて聞いた話は、まったく違います。

そうざいやさんは、「大型スーパーが近所に出来てから、余計客の足が遠のいた。消費者の財布の紐も固い上に、こうした大型店の影響をもろに受けて売り上げは下がる一方だ」と話しています。おすし屋さんもうどん屋さんも、「バブルがはじけた後だってもっと売り上げはよかった。今はその半分にまで下がっている。なんで手数料を上げるの。あげないことを求める署名用紙はあるの?」と、一方的に上げられていく手数料に怒りを表していました。漬物屋さんも「客は減るし、いいことないよ」「あげるって言うなら納得のいく説明がほしいね」と、どの店からもどの業者からも、景気がよくなったなどという話はひとことも聞くことはありませんでした。  

区が委員会答弁に使った中小企業振興公社の報告書は、何千とある店のうち、たったの18店の調査結果です。それも18年度の第3期景況だけを見て答弁していました。比較するならば、前回手数料を変えたときと比べるべきではないでしょうか。

 総務省のデーターでも食品製造関係も飲食店も平成12年調査時と比べて平成17年は赤字経営が2倍以上に増えています。バブルがはじけてすぐの頃の平成4年と比べると、もっとその差が大きいことはいうまでもありません。売り上げだけでも厳しい上に、昨年の4月からの消費税の免税点引き下げ、国民健康保険料の引きあげと、売り上げが伸びないのに支払うものばかり増やされ、商売を続けること自体、ますます厳しい状況です。

区は答弁の中で「手数料は税金に似たところがある」といいましたが、ならば収入が減っているのですから手数料は下がってこそではないでしょうか。しかしこの条例改正では、店を続けるために支払う手数料が、平均約18%、最大では28%の値上げになります。必死でがんばり続ける区内中小零細業者に対して、余りにもつめたい姿勢ではないでしょうか。

 今回、 港区 荒川区 がこの手数料の引き上げを見送りました。どちらの区の担当者からも「今、中小零細業者の業績はよくなっていない。そんなときに引き上げることは営業への圧迫と同時に、理解を得ることが出来ないと考えた」と、見送ったその理由について話されていました。 港区 荒川区 だけが業績が上がっていないのではないと思います。中小零細業者の町とも言われる 板橋区 も、まったく同じではないでしょうか。

 次に、建築基準法の改正に伴う構造計算適合性判定手数料を定めることについてですが、一連の耐震偽装問題を解決するために、構造計算が適合しているかどうかを判定するために必要な手数料を定めることについては認めるものです。しかし、そのための手数料を新たに決めるために本議案が出されたにもかかわらず、その手数料の積算根拠がまったく示されないということは、さまざまな疑問、不審を抱かずにはおれません。積算根拠もいえない不正な考え方の元で、この手数料額が示されてきたのでしょうか。示せないがとにかく賛成しなさいという姿勢は、納得できるものではありません。改めてその真意と根拠を明らかにすることを強く求めておきます。

 以上、本議案について、賛成できない理由を述べましたが、景気がよくなるどころか、不況の上に、大型スーパーなどに客足も奪われ、一方では、負担は増えるばかり、先行きに大きな不安をかかえる区内中小零細業者の暮らしと営業を支えるため、 板橋区 議会の良識を示していただきますよう、心からお願いをして、討論を終わります。


日本共産党板橋区議団