|
||||
補正予算案にたいする反対討論 |
||||
|
||||
|
ただいまより日本共産党区議団を代表して、議案第5号2006年度
今回の補正は、2006年度の歳入歳出それぞれに41億3300万円を追加し、総額1690億円1200万円とするものですが、自民党・公明党政権による「大企業優遇、国民負担増」という逆立ち政治が色濃く反映した内容となっています。歳入では、特別区交付金36億3929万5000円が大きな割合を占めています。大企業の本社が集中する東京都への法人税収入が増えたことがその理由ですが、これは、大企業減税、リストラ・人減らしなど不安定雇用を拡大することで、巨大企業がさらに利益を上げていることを示すものです。一方、区民のくらしは、この間、老年者控除の廃止、公的年金控除の縮小、定率減税の縮小などで、年々所得は減り続け、ますます苦しくなるばかりです。「景気回復」の恩恵はごく一部の富める者が独占し、多くの区民は生活困窮から抜け出せずにいます。 そのうえ、さらに定率減税の廃止、国民健康保険料の値上げなど、負担増の大波が区民に押し寄せています。 こうしたなかで編成される最終補正は本来、大きな増収を区民に還元し、区民の暮らしをあたため、「格差」の縮小をはかるものでなければなりません。 しかし今回の補正案は、区民の暮らしを改善することとは、あまりにもかけ離れた内容となっています。 それは政策経営部長が「これまでにない規模」と認めたほどの、異常な基金への積み立てに如実にしめされています。 補正案での積立金は87億9500万ですが、これにより、18年度の予算全体では約157億600万円が積み立てられたことになります。一般財源の13%、1割以上を積み立て金が占めているのです。 区は「財政の安定化」を口実に、「安易な支出はおこなわず、積極的に基金に積み立てていく」としていますが、区の財政を支える区民のくらしが貯金もままならないほど疲弊しているのに、その区民に重い負担増を押し付け、区財政だけがガッポリと貯め込みを続けるのであれば、「踏まれた足の痛みを知る」どころか、区民を踏みつけにする区政だといわざるを得ません。 税金は区民の福祉の増進、くらしを守るための緊急事業に使うことが求められています。 以下、具体的に問題点を指摘いたします。 まず子育て支援についてです。 父母や区民のつよい声により、ことし10月から子どもの医療費が小学6年生まで入院に加え通院も無料になります。このこと自体は大きな前進です。しかし、23区全体では、
また、少子化対策の事業としてもますます重要であるはずの児童手当が、「実績減」だとして6億円以上も減額補正されていることは、区のこの取り組みへの不熱心さを示すものです。「余裕をもって予算を組んだから」という説明は「仏作って魂入れず」ということを言い訳しているにすぎません。 児童手当は、所得制限が緩和され、対象児童も小学3年までだったのが6年生までに拡大されたなど、制度が改善されていますが、このことが十分に周知されているとは言いがたい状況です。「申請がないから…」などと座って待っているような姿勢ではなく、手当ての活用を訴えていく区の積極的な対応を求めるものです。 つぎに障害者福祉についてです。 昨年4月からスタートし、10月から本格実施された障害者自立支援法は、1割の利用者負担など、障害者に対して、経済的にも精神的にも大きな負担を強いるものです。 23区中、
障害者福祉センターでは、地域生活支援事業として区独自に無料にすることもできたにもかかわらず、4月に1割負担を導入し、料金体系の有料化を行いました。また、障害者福祉に対する区の責任を後退させる指定管理者制度の導入も重大です。 障害者への人頭税ともいえる定率負担や、福祉事業を利潤事業に変質させる指定管理者制度は、行政から「福祉の心」を失わせています。障害者施策の抜本的改善を求めるものです。 環境問題をめぐっては、株式会社東京エコサービスへの出資金が計上されていることは重大です。 この会社は、ごみを燃料に電力を販売する会社ですが、ゴミを利潤の対象にすることにより、ごみ減量という行政目的がゆがんでしまいかねません。関係者自身も「ごみを減らすことと、売電事業は確かにパラドックスだ」と述べています。この会社設立には、板橋区民の意向が反映されていないことは、区長が欠席した会合で決定されたことでも明らかであり、この会社への出資の合理性はありません。 個人情報の保護、区民生活の安全確保のうえで見過ごしにできないのがIT推進経費、6427万9千円の大幅な減額補正です。 「当初はシステム修正など外部委託を予定していたが、職員の作業で足りた」というのが減額の理由ですが、このことは一部の職員に過剰な勤務を押し付けたことを示しています。 一般職員全体の平均残業時間が月23時間であるのに対し、IT推進課の職員は平均月40時間と2倍近くであり、特にシステム修正に精通している職員は、月60時間を超える残業をおこなっています。 52万区民の個人情報や区の行政システムの根幹を支える業務を、ごく限られた一部の職員の過重労働によって担わせている実態は、それだけ多くの事故の危険性をはらむものです。この分野でいったん事故が生じればとりかえしのつかない事態になることを肝に銘じるべきです。一部の職員への過大な負担となっている修正作業を見直し、新たな人員配置を早急に行うこと求めます。 「聖域なき改革」といいながら、大型再開発は相変わらず聖域とされ温存されています。区が固執する上板橋駅南口再開発は、大手不動産デベロッパーの投機の対象とされ、莫大な「旨み」を生じさせている一方、このまちを守り育ててきた古くからの住民は、不利な「権利変換」によって今後の生活基盤の縮小という危機にさらされています。だからこそ、土地権利者の同意が、法定要件である3分の2にすら満たされていないのです。住民不在の強引な再開発計画は中止し、改めて関係者による、真に住み続けるまちづくりの話し合いを求めます。 次に教育費についてですが、区は今回、基金は前倒しして積み立てながら、子どもたちの安全だけでなく、災害時の一時避難場所にもなる学校の耐震工事は、これこそ緊急事業のひとつですが、前倒ししての予算化をしませんでした。区民の安全より積み立てが優先される区の姿勢がくっきりと現れました。 次に国民健康保険事業特別会計についてです。 国民健康保険料の滞納があるために 、保険証を取り上げられ 、「資格証明書」の発行数が急増していることは大きな問題です。
また、来年度はさらに定率減税の全廃、税の仕組みが変わることなどの影響で、国保料が大幅に引き上げられます。いっそう国保料が払えない事態が広がる事は目に見えています。高くて払うことのできない区民から、医療を受ける権利を奪うなどということは絶対に許されないことです。区独自の減免制度など、何らかの軽減策の実施と、ただちにすべての加入者に対し、保険証を保障し、国民皆保険制度の精神にたつべきです。 最後に介護保険事業特別会計についてです。 今年度は一気に介護保険料が平均40%も値上げとなり、65歳以上の区民にとっては、税制改悪の影響とも重なり、2重、3重の負担増で、生活の厳しさが増しています。 その厳しさの大きな要因となった介護保険料ですが、今年度の最終補正予算に、介護給付費が約19億円も減額補正となりました。区民の痛みに対し、予算の積算根拠、第3次の計画に対する区の責任が大きく問われています。 ましてや、今回の介護保険制度を見直したことにより、 「要介護1 」だった区民が、更新時に要支援1,2に移ったことで、これまでに比べてヘルパーさんの利用も大きく削られ、また介護ベッドも奪われるなど、自分が必要と考える介護が奪われ、大変な思いをもたらしています。保険料は引き上げられ、必要な介護は削られでは踏んだりけったりです。 あらためて、地域密着型介護サービスの基盤整備を進めるために、区としての独自の支援事業の実施、同時に、保険料に対する軽減事業の拡充、利用料の独自軽減事業の創設など区の責任が求められています。 以上、のべまして反対の立場を表明し討論を終わります。 |
||||
|
|
||||
| 日本共産党板橋区議団 | ||||