INDEX
更新日 2004年6月17日   

1.安心できる年金制度を確立するために
2.災害に強いまちづくりと区の防災対策について
3.上板橋駅南口再開発の中止を求めて.
4.環8道路について
5.若葉小学校、板橋第4中学校の統廃合問題について

1.安心できる年金制度を確立するために

私の最初の質問は、安心できる年金制度を確立する問題についてです。

去る五日、小泉内閣と自民党、公明党によって年金改悪法案成立が強行されました。

この改悪年金の第一の問題は、年金保険料を際限なく引き上げることで年金制度の空洞化をさらにひどくすることです。政府・与党が「百年安心」だと宣伝した根拠の一つが「保険料の上限を決めた。それ以上引き上げないから安心だ」というものでしたが、参院本会議の質疑で坂口厚生労働相は「実際の金額は賃金上昇に応じて二万、三万と際限なく保険料を引き上げることを明らかにしました。

第二は、年金の給付を削減し高齢者の生存権を乱暴に破壊することです。

「サラリーマンと専業主婦のモデル世帯」でも五割を保障されるのは年金を受け取り始める時だけで、受給開始後には年金を受給するすべての世代で五割を下回ることが参院の審議で明らかになりました。共働き世帯では三一・七%、男性単身世帯では二九%にまで下がります。

「百年安心」のたった二つしかないうたい文句であった「保険料の上限固定」も「五割保障」も偽りだったのです。

重大なのは、いまでも低い国民年金・障害年金なども基礎的消費支出すらまかなえない水準まで一津に引き下げられることです。

小泉首相はわが党の質問に「公的年金だけでは生活できる人は一部だけ」「年金以外に蓄えもある」と開き直りました。しかし総務省の家計調査では、高齢者で無職の世帯の預貯金は〇一年には毎月三万三千円、〇二年には四万一千円も減り続けているのです。そもそも取り崩す貯蓄さえない世帯が二割を超えているのです。首相の答弁は高齢者のおかれた深刻な実態を無視し、憲法二五条にある「生存権」を保障する政府の責任を放棄した暴論といわなければなりません。

第三は、政府の財政計算の前提に全く根拠がなく、実施前から破たんが明らかなことです。年金財政の基本である加入者数が「増加する」という根拠については最後まで説明ができませんでした。

国民年金の納付率が急速な低下を続けているうえに、今回の改悪で年金への不信がいっそう広がることは明らかです。それにもかかわらず、現在六割の納付率が〇七年には八割に上がることを前提としているのです。

第四は、国民年金法の付則に明記された基礎年金への国庫負担引き上げを先送りし、年金財政をいっそう悪化させる問題です。

第五は、巨額の積立金が〇八年には年金積立金の全額、自主運用となり、国民の貴重な財産がいっそう危険にさらされるのです。

これまで、巨額の積立金が全国十三か所のグリーンピアなどのムダづかいに使われ、政治家の利権や高級官僚の天下り先を生み出してきました。保険料四千億円も投じたグリーンピア事業が破たんし、二足三文で売却されようとしていることや、積立金の株式運用で〇二年度には三兆六百八億円もの赤字が生まれていることに、官僚も政治家も誰一人として責任をとっていないのです。

今回の年金改悪は、老後の生活の土台を壊すものであり、「百年安心」どころか数年ももたないうちに破綻することは、明らかです。

日本共産党は先日、「いまも将来も安心できる年金制度をつくる」改革案を発表しました。中心点は「すべての国民は、健康で文化的な生活を営む権利」があるとした憲法二五条の「生存権」を保障する見地に立って、老後の生活を支えるために全額国の負担でまかなう「最低保障年金制度」をつくることです。当面、掛け金なしの最低保障額を月額五万円とし、その上に支払った保険料に応じて上乗せし、低額の年金の底上げを図ります。財源は消費税に頼らず、大型公共事業や軍事費などの浪費を削減するとともに、大企業や高額所得者に収益や所得に応じて負担を求めて、生み出します。

本当に安心できる年金制度をつくる道はあるのです。

そこで、区長に質問します。

長引く不況に区民のくらしと営業は、年金改悪でいっそう悪くなり、将来不安が広がり、個人消費が冷え込み、くらしも地域経済も厳しさを増し、ひいては区財政にも悪影響を与えます。

「破たんが明かな改悪年金制度は実施するな」と政府に求めていただきたいが、区長の見解をお聞きします。

2.災害に強いまちづくりと区の防災対策について

 つぎに、防災施策について質問します。

 二〇〇三年度の『板橋区区民意識意向調査報告書』によりますと、「震災に強いまち」が満足度の低い項目になっています。「満足」と「まあ満足」を合わせて一五・九%に対して、「不満」と「やや不満」を合わせると四五・七%と三倍にもなります。

 そこで改めて防災施策について五点について質問します。

 第一に、防災・まちづくりの問題についてです。

 多岐にわたる事業がありますが、そのなかでも防災生活圏促進事業や、木造住宅密集地域整備事業の促進事業、公共施設の耐震改修、危険ブロックの除去などについて到達点と今後の対策を伺います。

第二には、木造住宅の耐震補強工事の助成制度の創設を四年前にも求めましたが再度要求します。

 中野区では今年度、都の建築安全条例改正に基づく新たな防火規制の区域指定にかかわり、七〇年以前の木造住宅に対して、耐震診断士の派遣、耐震改修の助成制度を創設しました。開設一ヶ月間で五七件の申し込みがあったと報道されています。全国であいついで発生する大規模地震を背景に「耐震化に対する区民の関心は高まっている」と担当者は話しています。

 区長も「個人の財産にかかわること」といわず、住民の命を守り、災害復旧の予算と時間を軽減する立場から、木造住宅に対する耐震補強の工事についての助成に当区も踏み出すことを強く求めます。

 第三に、お年寄りや障害者などいわゆる災害時に避難などが困難な住民に火災報知器を貸与している事業についてです。

 「障害者の安全を図る」目的で、七六年度から火災報知器を貸与していますが、約八千二百人の対象者に対し、なんと六人という実績です。

 九九年度から始まったひとりぐらし高齢者の防災対策事業ではこの火災報知器貸与数は三九件です。

 この事業は六五歳以上の在宅ひとりぐらし、または高齢者のみの世帯が対象で、合わせて約三万世帯です。

 この低い実績の要因としては、アパートや借家住まいの場合、大家さんや管理人さんの承諾が必要だからということも聞いています。

 火災報知機については都において条例改正により、新築時の設置を義務付けていることからも、実態を調査し、なによりも人命尊重の立場から直ちに対策を講ずることを強く求めます。

 第四に、出張所の職員の災害時の役割についてです。

いま「刷新計画」により出張所の統廃合、職員の削減がうちだされ、今後、防災施策の面ではどうなるのか、住民の多くが心配しています。

区の災害応急対策計画のなかでは、出張所班は特別活動員として、非常配備の命令を受けたときには直ちに指定された出張所に参集しなければなりません。災害発生時の初動期の活動を行うものとし、災害状況調査及び罹災者名簿の作成、罹災証明の発行、その他緊急、応急活動の業務に従事するものと定められています。

防災対策として、出張所及び職員体制は強化こそすべきだと考えますが、いかがでしょうか。

防災施策の最後に、都知事に要望していただきたいことがあります。

いま、廃止を含む見直しの検討がされている池袋にある防災館の存続と消防団員加入促進の施策についてです。

池袋の防災館を昨年度、板橋区民は三二一五人利用しています。区の防災訓練参加人員の〇三年度二〇ヵ所合計一万九二九八人と比較しても決して少ない数ではありません。

 この防災館にたいする知事本局の第二次評価が、廃止を含む見直しを打ち出したのです。

 先日、消防団の幹部に聞いたところ、「いま一番困っていることは消防団員が集まらないこと。会社など事業所にも団員加入をすすめることができるようにもしてもらいたい。防災館は私も行ったことがあるが、日ごろから地域住民に対する防災知識の普及啓発を実施している防災館の役割が大きい。それを無くしてどうするのか。とんでもない」と怒っていました。逆に、「消防団員の入団者が増えるよう処遇改善、詰め所などの施設改善なども都に強く求めてくれ」と“注文“されました。

地域防災の担い手である消防団の要求である消防団員加入促進のための施策と、防災館の存続を是非とも都に求めていただきたいのです。

3.上板橋駅南口再開発の中止を求めて

つぎに、上板橋駅南口再開発について質問します。

 いま、板橋区政は重大な岐路に立たされています。

 それは、これまでの区民に痛みを押しつける区政を「刷新計画」の名で決定的なものにし、区が示す「刷新計画」五年間の財政効果なる額の三倍以上に相当する百四十億円もの税金をつぎ込む上板橋駅南口際開発を強行しようというのです。。

 この再開発でいま大きな問題は、公団の種地の問題です。再開発計画区域の四分の一を所有する最大の地主である都市整備公団は、「板橋区の対応によっては六月中に用地の処分方針を決定する。用地保有の条件として@権利者から再開発事業に対する書面の同意を八割以上得る。A未同意権利者の方については、未同意の理由及び、今後再開発組合設立までに同意を得る見通し(特に商業者の生活再建方策)を明かにする」ことを区に求めています。

そもそも法律等において再開発事業の都市計画決定に高い同意率を求めているのは、途中で中止ができない事業だからです。仮に建築工事の途中、たとえば鉄骨がかなり組みあがった段階で事業が頓挫したとすると、すでに元の建物は取り壊され影も形もなく、土地は共同化され、その上に鉄骨が冷たくそそり立っているという状態で事業がストップしたら、現状に回復することが著しく困難であり、とりわけ経済的に回復不能な損失をこうむることになるのです。

もともと、再開発などまちづくりは住民が計画段階から参画し、まちの将来ビジョン、住まい方、商店や公共的施設の配置、交通アクセス、環境など全般的総合的な検討と、個々人の住宅、土地など財産権や営業権、借地・借家人の意向や権利を守ることなど、個々の権利調整が公正に行われることが大前提なのです。

 しかるに、この上板橋駅南口再開発見なおし案は、いま述べたそもそもの議論が十分行われてこなかったことは区も先の都市建設委員会でも認めたところです。ましてや、一三五メートル四〇階、一二五m三七階などの超高層ビルは住民のコンセンサス形成もせず、再開発事業成立させるため資金計画からのプランだと委員会で答弁しました。

 近年、大都市や都内二三区では建物の高さ制限を地区計画や条例で定め、住環境や景観を守ろうという住民の要望に応えた建築行政の流れが広がりつつあります。こうしたなかで超高層ビルに対する批判や反対の声に耳を貸さない再開発ありきの計画は、計画内容もさることながら、まちづくりの大事な手続きを欠くものだといわなくてはなりません。

 防災に強いまちづくりといいながら、「再開発ありき」のため現状でもできる細街路の整備などは後回しにし、そのうえ区は木造住宅に準防火構造までカウントし、危険の度合いを過大に見せていたことは重大です。

 いうまでもなく組合施行の第一種市街地再開発は、権利者が自らの土地とまちの将来ビジョンを、自分たちの知恵と力をもとにして事業を行うのが原則です。先の計画原案の意見書提出でも反対22通に対して賛成が3通という状況です。事業進める熱意と意気込みが全く感じられす、委員会の私の質問に対して「確かに参加者が少ない。準備組合と私どもの課題というふうに受けとめている」と答弁しました。今月六日の準備組合定期総会が再開発の帰すうに関わるという重大な時期の総会だというのに、百名の権利者の二二名の出席でしかありませんでした。一方で、再開発反対署名が三一名分、区長に提出されてます。

区はこういう事態を「課題」といいましたが、都市計画決定を目前にした時期としては、再開発事業をすすめる「資格」そのものが、準備組合と区にないといわなければなりません。

 そこで、区長に質問します。

@ すでにlこの再開発事業は認可要件を満たす事態にはありません。二四年間取り組んできて見通しが立たないのだから、きっぱりとこの再開発事業は中止することを求めます。

A そのうえで、改めて住民参加による商店街のモール化、共同建替えや共同店舗、緊急車両進入路の確保や細街路整備、消火栓や防火水槽などの増設も含めた安全なまちづくりの協議を発議することを求めます。

4.環8道路について

つぎに環八道路問題について質問します。

いま、若木・西台地域の環八道路の建設工事がすすむにつれ、「公害を抑えてほしい」「緑と環境を守ってほしい」という沿線住民の要望がいよいよ切実さを増してきています。

相生町交差点の構造については、区民や区議会、区長の長年にわたる地下化の強い要望にもかかわらず、東京都はオーバー立体で工事をすすめつつあります。

現計画では、陸橋部分四二六mのうちシェルターをかけるのは一四〇mだけです。相生町交差点は現状でも大気汚染や騒音がひどく、区の調査でも環境基準を超えています。そのうえに環八道路が開通して一日四万七千台の自動車が通ればどうなるか、住民の不安は深刻です。

体積で七万?の武蔵野の面影残す崖線の自然林が無残にも削られ、青い防護シートで覆われた姿は、痛ましい様相を呈しています。その緑回復の対策もまだ不十分です。この間、私も複数の土地売却の意向をお持ちの地主さんを紹介してきたところでもあります。沿線の開発がすすむ前のいまならまだ、緑化のための用地確保が比較的可能と考えます。

東上線トンネルの大気浄化についても、現計画では、二酸化窒素を除去することができず、周辺住民の健康に影響を与えることは目に見えています。この三月三〇日に国の「道路トンネルに係る低濃度脱硝技術の実験の最終とりまとめ」が発表されました。それによると、当初の、設置スペースやエネルギー、コストなどの開発目標を達成し、「実機適用は可能と判断される」との結論を得、「システムの構築が可能となった」としています。そのうえで、「大都市圏においては、換気塔周辺の高層建築物や換気塔自身による風の乱れ等により複雑な拡散状況が生じる場合があり、NO2濃度の高い状況が発現する可能性がある。環境負荷を軽減する局所対策技術の一つ」と位置づけています。

昨年八月の中間まとめでは「実用化の目途がついた」としていたものが、今回最終のまとめ確証づけられたことになります。

そもそも、一九九二年の、当該地域の環八道路計画変更のアセスメントにおいて「環境保全の措置の実効性の確保に万全を期す」こと、「交差方式については、複合的影響をできるだけ軽減し得る構造とする」という都知事の意見書があります。その実行をいまこそ求めなければならないと考えます。

そこで都知事に対して、つぎのことを強く要望していただきたいのです。

@ 環境影響評価の都知事意見書の立場に立ち、相生町交差点の陸橋に設置するシェルターを環境保全に必要な長さ四〇〇mまで延長していただきたい。交差点周辺の緑地拡大もしていただきたい。

A 削られた緑・自然林に相当する緑量を確保するため、いっそうの努力をしていただきたい。

B あらためて環八道路東上線トンネルの換気塔に脱硝装置の設置をされたい。

以上です。

5.若葉小学校、板橋第4中学校の統廃合問題について

 最後に、若葉小学校、板橋第四中学校の廃校計画について質問します

先月二九日の土曜日には若葉小学校の運動会がありました。欠席児童は一人も無く、一年生の二人の児童を先頭に五〇m走はじめ、各競技と児童生徒、保護者の熱のこもった応援は、とても閉校しなければならない小規模校とは思われないほど、元気いっぱいの運動会でした。運動会の種目や競技方法の随所に工夫がなされていることにも感動しました。

いま、この若葉小学校が答申をもとに、来年三月には廃校されるという計画に対し、区議会に陳情が出されたのが第一回定例会でした。この「若葉小学校適正配置実施計画の白紙撤回を求める陳情」に一万名を超える賛同署名が寄せられています。

 すでに文教児童委員会で審議され、地域住民・保護者等が参画した中でこの問題をオープンに検討し直すことを求める第二項は継続して審議中であります。

 当委員会での審議の中で、教育委員会は「保護者の意見は重く受けとめる」「手続きについてはお詫びしたい」「説明、周知の不足などの点では今後に教訓として生かしたい」などと答弁しました。もちろん、委員の意見は、拙速をさけて納得と合意を得た上ですすめるべきだという意見が大勢でした。

一方、五月二十六日締め切りで実施された保護者に対するアンケート調査結果は、「統廃合を前提に交流活動を進めていく」が四八・八%、「存続運動を続ける」が三一・三%、両方を選んだ人が六・三%、そして「子どもの数を増やす機会を設ける」が八・八%ありました。

 このアンケート結果について、PTA運営委員長は「保護者の意見が分かれ、どちらとも言いがたいと思われます」といい、再度、保護者全体会を開きたいと「お知らせ」を配布しています。

もとより、日本共産党区議団は区の「区立学校適正規模・適正配置」の答申に二〇〇一年十月十七日の本会議において以下の三点を指摘し反対しました。その一つは「統廃合先にありき」「実施時期先にありき」ですすめ方が性急であること。二つには小規模校は世界の流れであり、今ほど一人ひとりの子どもたちに目も心も行き届く教育が求められていること。三つには三〇人学級の実現など教育条件の整備は先送りしながら、最大の目標を、職員定数の削減、人件費の抑制においてすすめられていることです。この答申に対する、わが党の指摘はいまでも妥当のものと考えます。

今、改めて答申の、「六クラス一五〇人」の基準を下回ったら「早急な対応を要する」としながらも、その「早急」の期間なるものが明記はされていない点がきわめて重要です。なぜなら、教育委員会は、混乱や動揺、不安やご心配をかけたことに遺憾の意を表し、保護者や協議会の意向を最大限尊重するとしています。

 であるならば、若葉小学校にしても板橋第四中学校にしても、まず統廃合ありきの姿勢ではなく、保護者や地域住民の十分な納得と合意こそ大前提です。そのための教育委員会の真摯な対応を求め、質問するものであります。

 以上で私の質問を終わります。


2月20日の委員会  5月30日の委員会  上板橋南口再開発

日本共産党板橋区議団