ただいまより日本共産党板橋区議団を代表し、区政に対する一般質問を行います。
バブル経済崩壊後から始まった正社員の新規採用抑制や99年の労働者派遣法改定での派遣労働の原則自由化によって、非正規労働者は95年比で75.8%増、今や全労働者の3人に一人にまで増大しました。その多くが、不安定な雇用と低い賃金により、働いてもまともな生活が出来ないという状況に陥っています。
さらに、国の調査では、労働者派遣法改定前の98年と08年を比較すると、勤労世帯可処分所得は10%以上落ち込む一方で、資本金10億円以上の企業で経常利益が55%増、株主配当が200%増、内部留保金は69%増となっています。
この間の企業第一主義、市場原理万能主義がいかに国民生活を犠牲に進められてきたかということは明白です。
政府は、今こそ、国民生活第一の立場を発揮し、深刻な事態が広がり続けている雇用の改善に全力を挙げるべきです。そして、板橋区は、区民の暮らしに寄り添い、人間らしく生きられる社会の実現のために、取り組むことを求めて以下質問いたします。
まず、働きたくても仕事がない、働いていてもまともな生活ができないという、現在の雇用をめぐる情勢について、区長はどのような認識をお持ちでしょうか?お答えください。
佛教大学の金沢誠一教授の試算によると、国内の貧困率を生活保護基準未満率で見た場合、生保基準以下の世帯は全体の25.5%に上り、実に4世帯に1世帯が最低限度の生活さえままならない貧困状態にあるという衝撃的な数字を示しています。
この生保基準未満率を世帯構造別にみると、単身世帯では43.9%、ひとり親世帯では52.1%と極めて高くなっています。また、夫婦共働きでも未満率が20%近いことから、特に単身世帯や子育て世帯で貧困の発生率が高くなることがわかります。これらの世帯に対する貧困対策こそ緊急の課題です。
そのためにも、全労働者の23%、非正規労働者の77.4%に上る、年収200万円以下の働く貧困層へ焦点をあて、抜本的な改善を図ることが重要です。
区長は、働いても暮らしが良くならない働く貧困層の増大についてどのように受け止めているのか、また、その改善策についての考えをお示しください。
急激な経済不況を理由にリストラや解雇が横行しています。中でも産休、育休切りなど法令違反である労働事件も発生しており、早急な対応が求められています。
区として雇用の確保と労働環境改善に取り組むことを強く求めます。
昨年末に発表された失業率は5.1%で失業者は361万人を超え、戦後最悪です。働きたいと職を探しても、求人率が0.47%と低いうえに、正規雇用はわずかしかありません。また、失業者の77%が失業保険を受け取れないなど、失業に関するセーフティネットがあまりにも貧弱であることが国際的にも指摘されています。
そこで、失業などによりただちに生活困窮へと陥ってしまう世帯が増えることに対する区の認識と合わせて、国に対して、失業給付の延長や拡充、住宅の確保など行うよう求めていただきたいがいかがでしょうか?
次に、区内における貧困ビジネスの現状と区の対応についてです。
路上生活者に生活保護を受給させ、支給された保護費を違法に管理する、いわゆる貧困ビジネスが社会問題となっています。
一方、働かせながら寮に住まわせ、給料を払わないといった形の貧困ビジネスも表面化しています。
57歳の男性は、九州から上京し、3年前、区内のある会社の寮に入りました。マンションの一室およそ3DKという広さに、20歳から61歳までの15人が暮らしています。1人のスペースは2段ベット一つ分で、ベニヤで仕切られているそうです。家賃という名目で、テレビ視聴代、入浴代、冷蔵庫使用料、交通費、光熱水費を含み、96000円が給料から引かれますが、そもそも給料がいくらなのかはわかりません。出勤一回につき1000円、体調不良などで休むと250円支給されますが、すべて借金という扱いで、支給されるのはお米だけというのです。最終的には借金だけが膨らみ、抜け出したいと思えば、着のみ着のまま逃げ出すしかないという状態です。
それまでどんな状態で生活していても、福祉事務所に来れば保護をするというのは当然ですが、この事例のように、雇用契約書もなければ、寮の使用契約書もなく、自分がいくら稼いでいるのかもわからないということが発覚した場合、区が本人に代わって、労働基準監督署に通報することや事業者に対して何らかの指導を行うことはできないのでしょうか?
被害にあった本人が訴えるということは難しく、わかっていても放置されているのが現状です。
関係機関への通報や指導について、区の見解を伺います。
また、区として早急な実態調査と関係機関との協議を行うことを求めます。
次に、生活再建に向けた支援について伺います。
いったん住まいを失った方などが、新しい生活を始めようとするとき、物件探しに苦労するという相談が寄せられます。希望の部屋が見つかっても、保証協会の審査や緊急連絡先が確保できず、契約できないというケースもあります。特に一定の年齢の単身者の場合、身内や親類とも断絶していたり、緊急連絡先となってくれるような近しい人がいなかったりということが少なくありません。
路上生活者で寮などへの入所が難しい人が、安心して入居できるよう区が民間賃貸物件を借り上げるなど、住宅の確保を求めますがいかがでしょうか。
私たちが受ける相談の中に、役所や行政機関からの手紙の意味がわからない、家計のやりくりが出来ないなど、日常生活に支障があるケースが見られます。
そこで、福祉事務所などに生活保護の受給有無に関わらず、日常の社会生活について助言や指導を行うことができる、生活支援員の配置を求めます。
生活保護を受給することは国民の権利でありますが、とうとう受けることになってしまったという思いを持つ方が少なくありません。しかし、なんとかしなければと勇気を振り絞り、福祉事務所に行ったのに、ケースワーカーの心ない言葉に傷ついたなどの相談が寄せられています。
一方で、ケースワーカーの過重労働も深刻です。板橋区でもこの1年間でケースワーカー1人当たりの担当件数が80人台から90人台に増加し、新年度には15名の増員を図る予定となっています。しかし、今後も生活保護受給者がさらに増えると見込まれています。
生活保護受給者に寄り添い、1人1人の状況に合わせて対応することができるよう、
ケースワーカーのさらなる増員と経験や知識が継承されるよう研修の充実を求めます。
多重債務対策の強化についても質問いたします。
貸金法の改正により本年6月から、収入を基準に1人が借りられる金額の上限を定めた総量規制が始まります。本来返済できる状況にない人に貸付けながら、悪質な取り立てや違法な過払いが社会問題になっており、総量規制は当然のことであります。しかしながら、このことによって、貸金法上認められていないヤミ金などに消費者が流れることも危惧されています。
行政には、借金は解決できるというメッセージの発信と、そのための手立てや援助が求められています。
まず、この間の庁内連携の実績と、今後の取り組みについてお示しください。
とりわけ国保や納税の窓口での対応が重要です。
窓口に来た方が、多重債務について相談することができるとわかるよう、各個別相談窓口に消費者センターの案内や多重債務に関する情報を常備・常設することを求めますがいかがでしょうか。
これまで2回行われた庁内連絡会議を定期的に開催し、会議内容の充実と庁内の連携強化を図っていただきたいがいかがでしょうか。
次に、官製ワーキングプアの改善を求めて質問いたします。
昨年、庁内による非常勤・臨時職員あり方検討会が設置され、第4回定例議会に中間報告が示されました。区の非常勤・臨時職員の方々は公共サービスを担う人材でありながら、低賃金で休暇制度なども十分とは言えず、処遇の改善が強く求められてきました。この度、一定の改善が図られることは重要ですが、均等待遇や同一労働同一賃金の実現に取り組むよう求めるものです。
まず、非常勤・臨職の処遇改善について、新年度の内容をお示しください。
また、職の細分化によって賃金の上乗せが可能になり、新年度当初では7職種で実質的な昇給が実施されると伺いました。対象の職種をさらに拡大することを求めます。
また、非正規職員と正規職員との賃金格差は、年収を比較すると顕著に現れます。仕事の内容や労働時間から見ても改善するべきです。非正規職員の実態に合わせた賃金の底上げを引き続き求めます。
荒川区では処遇改善の一つとして、非常勤職員が育児のために離職しても、3年以内であれば、新規で契約できるという制度が新年度から導入されます。
非常勤職員は基本的には一年ごとの更新であるため、特に出産後の復職について大きな不安があります。一定の経験を積んだ非常勤職員が、出産や子育てのために仕事をやめなくてはならないことは、区にとっても大きな痛手です。
板橋区では現在、非常勤職員にも1人の子どもに対し1年間の育児休暇が認められていますが、荒川区でも実施されるように正規職員同様育児休暇を3年まで延長することを求めます。また、休暇中の賃金の補償を行っていただきたいがいかがでしょうか?
次に、子どもの人権を保障する取り組みを求めて質問いたします。
まず、教育現場の取り組みについてです。
この間、私たちは、現在の社会情勢の影響について、学校での子どもたちの様子を伺ってきました。
中学2年生の男子は、両親と3人兄弟の5人家族です。いつも衣服が汚れており、お風呂に入っている様子がない。てんかんの発作が起きても保険証がなく、給食費は未納となっています。運び込まれた病院から児童相談所への通報があり、現在は、見守るという状態になっています。以前は生活保護を受けていたようですが、学校でも詳細はわかりません。
中学2年生の女子は、小学生の時から不登校で、中学校では年に数日登校する状態です。わずかに登校した際の確認では、衣服や健康上問題は無いようですが、家庭訪問をしても本人とも家族とも会えず、学校に来ていないときにどんな生活をしているのか、家庭状況がどうなっているのかつかむことができません。弟の小学校が児童相談所に通報しましたが、状況に変化はありません。
中学3年生の男子は、母親が仕事で留守がちで、家事や小学生の弟の面倒を一手に引き受けていますが、ワイシャツの襟はいつも汚れており、食事もとれないことがあるようです。
これらの例は、実際に区内の小中学校に通う子どもたちの現状です。
ただちに生命の危機に関わるような事態ではなくても、保護者が子どもや子育てに関心が持てない、また、親自身も問題を抱えていて子どもの事にまで手が回らない、社会とのコミュニケーションがとれないといったケースや経済的な困窮が要因となっているケースなど様々な状況がうかがえます。これらの事例は氷山の一角で、表面に出てこないケースも潜んでいると思われます。
日本も批准している国連子どもの権利条約では、私たち大人や社会が、子育ては親の責任だからと子どもの深刻な無権利状態を見逃してはならないと定めています。
区長は、かねてより『子どもは社会の宝』と明言してきました。どうか、ひとりの子どもの未来も奪われることのないよう、苦境に立たされている子どもたちを守り、健全な成長のために力を尽くしていただくことを求めるものです。
まず、区長及び教育長はこうした実態を把握しているのでしょうか? また、深刻な事態としての問題意識はお持ちでしょうか?お答えください。
現在、区教委はこれらのケースにどのように関わり対応していますか?
紹介したケースは当然、学校現場で様々な努力を積み重ね、その解決のために懸命に取り組んでいますが、現場の対応だけでは限界があると言われます。目の前の子どもだけでなく、その家庭に踏み込まなければならないことが少なくないからです。子育ての孤立化、経済的な困窮、親の働き方など社会的に解決しなければならない問題が潜んでおり、個々人の問題にとどまらない難しさがあります。
教育委員会として、子どもの教育を受ける権利を保障するために、子どもたちの現状と現場での取り組み等について調査し、実態改善のための具体的な取り組みを求めますがいかがでしょうか。
虐待やいじめなど、子どもたちは自分に何か変化が起きた時、必ずSOSを発信していると言われます。しかし、その発信は必ずしも明確なものとは限りません。だからこそ、小さくてもそのSOSを逃さない周りの意識が重要です。現場の意識や対応は向上しているものの、社会の変化も影響し、家族構成や友人関係など複雑なケースも増加しています。現場では常に手探りの状態で、対応する教職員も不安を抱えながらの取り組みです。
そこで、現場の教職員がそれぞれの経験を交流しノウハウを蓄積・継承するための仕組みづくりを行うことを求めますがいかがでしょうか。
私たちが、学校現場の聞き取りを行う中で感じたのは、子どもたちのありのままを受け止めるには、やはり時間と人が必要だということです。そして、学校の中で保健室は特別な空間で、子どもたちの癒しとなっています。
そこで、養護教諭の配置基準を見直し、増員することを国や都に求めていただきたいがいかがでしょうか。
現在のスクールカウンセラーによる巡回相談は、子どもや保護者はもちろん、現場の教職員にとっても欠かせない役割を果たしています。特に、虐待などの難しい判断を迫られる時などは、臨床心理士による専門的なアドバイスを直接受けることができ、適切な対応につながっています。
スクールカウンセラーの増員と、特に児童数の多い学校などは巡回相談の回数を増やすなどの充実を求めますがいかがでしょうか。
国は、2009年より、各都道府県に教育と福祉施策をつなぐ役割をもつスクールソーシャルワーカーの配置を試験的に進めています。カウンセラーが心の問題を受け止めてくれるのに対し、ソーシャルワーカーはその背景にある環境や状況を具体的に取り除く手立てを支援するのが仕事です。国家資格である社会福祉士に加え、教育や学校現場に詳しい人材でなければならず、今後の人材育成が強く求められています。
区として、スクールソーシャルワーカーの導入を検討していただきたい。また、教員経験者などに資格取得を働き掛け、人材の確保に努めていただきたいがいかがでしょうか。
東京都は、新年度より小学1年生及び中学一年生に限り、学級規模の上限を40人から39人に引下げ、事実上少人数学級の実現が現実のものとなりました。国の40人規模を下回る少人数学級は、すでに東京都以外のすべての道府県で進められており、そのほとんどが35人程度の規模を基準にしていることから見れば、遅すぎる対応ではありますが、学校現場からは、期待も寄せられています。
しかし、新年度にこの制度が導入されても、あまりにも基準が厳しいため、対象となるのはほんのわずかなクラスであります。都は、1年ごとに基準を緩和していく考えも示していますが、それでは今の子どもたちには適応されません。
子どもたち一人一人の状況を学習面でも生活面でも早く的確に把握することができるよう、区として、都の計画を前倒しし、独自に少人数学級を拡大していただきたいがいかがでしょうか。
次に、地域の教育力を生かす取り組みを求めて質問いたします。
現在、学校選択制について再検討が行われていますが、その理由は地域コミュニティーの崩壊に拍車がかかったことです。私立を選択するのとは違い、公教育とは本来、どの地域の学校に通っても、一定水準以上の豊かな教育が保障されなくてはなりません。地域の子どもたちが地元の学校に通い、地域との関わりを深めることで社会とのつながりを自然に身につけることができると考えます。
学校教育と地域活動の関わりを見直し、学校選択制をやめることを改めて求めます。
今回、緊急財政対策により、学校の改築・改修工事の一部が先延ばしとなり、当該地域からは心配や不安の声が上がっています。また、学校運営や教育活動への影響も危惧されています。
教育環境整備のために計画の実施を進めるべきです。改築及び大規模改修計画の先延ばしをやめるよう求めます。
また、政府は新年度予算で小中学校の耐震工事予算を約63%削減する方針を明らかにしています。政府は『高校授業料無償化の財源捻出のため』と説明していますが、子ども関係予算をその枠の中で取り合わせる手法や、とりわけ、子どもの命にかかわる耐震工事を先送りにすることは到底認めるわけにはいきません。
国に対し、これまでの計画を推進し、補助の増額こそ行うよう求めていただきたいがいかがでしょうか。
次に、教育にかかる経済的負担の軽減を求めて質問します。
OECDが09年に発表した先進8カ国の教育に対する公的支出の割合は、日本は最低であるのに対し、個人の負担割合は第3位という高さになっています。これら教育費の負担が家計を圧迫し、経済的理由で教育が受けられない子どもを増加させていると言われています。
まず、教育費の負担が重いということについて、区長の認識を伺います。
板橋区は刷新計画のもとで、教育分野でも現金給付事業の廃止・縮小を進めてきました。しかし、その当時と比較しても、区民の暮らし特に子育て世帯の暮らしは悪くなっています。また、子育て支援が施策の中心に据えられ、国レベルでも学費の無償化や負担の軽減がすすめられようとしていることからも今ほど教育にかかる負担の軽減が注目されているときはありません。
そこで、現在私費として保護者負担となっている、給食費・修学旅行費等の無償化、メガネや教材費の補助を区として行うことを求めます。
これらは単に保護者への経済的負担の軽減にとどまりません。特に給食は、生きる力そのものを育む重要な教育活動です。また、メガネや教材費もその時々では個人へ寄与するものであっても、教育を受ける権利を保障するという立場にたてば、補助を行うことはむしろ当然のことと言えます。区内の子どもたちが安心して学校に通うことができるよう区長の積極的な答弁を求めるものです。
次に、乳幼児期の豊かな成長を保障する取り組みを求めて質問いたします。
まず、産後1カ月の母子検診への助成についてです。
産後一カ月検診は、退院後初めての検診であり、新生児の発育はもちろん、母体の回復と母親の育児不安を解消する大事な機会となっています。
議会でもその重要性から、陳情が全会派一致で採択され、当初予算へも助成経費が計上される予定になっていた事業です。しかし、昨今の緊急財政方針により、予算計上が全額見送られました。今回示された緊急財政方針でも、子育て、教育、安心安全には優先して予算化すると示されていながら、なぜ、この1カ月検診が削減されるのか理解できません。各部内での調整ではなく、枠を超えて優先されるべき事業です。
再度、新年度予算に盛り込むことを強く求めます。
合わせて、乳幼児及び、子どもの医療費助成制度に入院時の食事代を加えることを求めます。
入院中の食事は治療の一環です。特に小児病棟では衛生面からも、病院が指示をしたもの以外は口にすることはできませんし、また、許否することもできません。つまり、患者や保護者の都合で選択することができないのです。そもそも医療保険制度の改悪により、食事代やベッド代が保険外とされたこと自体が問題でありますが、せめて、子どもの命や健康のために、区として食事代への助成を行っていただけるよう強く求めます。すでに、乳幼児で13区、子ども医療費で12区が食事代への助成を行っており、板橋の周辺区である北・豊島・練馬区でも実施されています。
次に、国の保育政策と区の保育計画について伺います。
まず、新保育計画における保育需要予測は何%でしょうか?お示しください。
現在でも潜在的な需要があり、少なくても40%を目標に施設計画をつくる必要があると考えますが、区の認識を伺います。
都市部での認可保育園の新設には、土地の確保が難しいと言われます。しかし、増え続けるニーズに応えるならば、施設の増設を大胆に進めることが必要です。
この際、国や都も含め、あらゆる公有地の活用の可能性を協議し、負担については軽減するよう求めていただきたいがいかがでしょうか。
公立認可園の増設のために、安心子ども基金等の適用拡大を求めていただきたい。また、安心子ども基金は平成23年度までとなっていますが、制度の延長を求めていただきたいがいかがでしょうか。
認可保育園の国の最低基準は戦後直後に作られ、当時、この基準は将来引き上げていくということが確認されていました。0歳から2歳未満の子どもは1人当たり3.3平米で、3人の乳児がいれば、その部屋の広さはおよそ4畳半ほどです。そこに保育に必要なおもちゃや着替えなどの収納棚を配置し、保育士が一名入ります。子どもの健全な発育成長のためには、食事やお昼寝のスペースは別にするべきと指摘されていますが、国の最低基準では、そのスペースは確保できません。
まず、現在の国の最低基準についての区長の認識をお答えください。
この間、国は最低基準の引き上げを行わず、増え続ける待機児を詰め込みで対応させてきました。150%を超えて受け入れを行ってきた私立の保育園などではこれ以上は限界だという声が寄せられ、保育学会や全国保育士会などからも国に対して意見があがっています。昨年の6月には現在の政権与党である民主党内でも現在の基準は低すぎるとして、基準引き上げの検討がなされていたのです。
国に対して、最低基準の引き下げではなく、引き上げこそ行うよう求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
待機児の抜本的な解決のためにも、これまでの政権が放置してきた認可保育園の増設を大胆に進めることこそ、新政権が取り組むべき政策です。
区の新年度予算案では、認証保育所保育料の補助について、新年度より一律5000円を支給する事業が盛り込まれています。私たち区議団は、認証保育園が認可保育園保育料に比べ負担が大きいこと、すでに23区内のほとんどの区で補助が行われていることからも、板橋区でも負担軽減を行うよう求めてきました。今回、補助に踏み切ったことは、歓迎いたします。
しかし、上限20000円で認可との差額を補助するとした考えをなぜ見直したのでしょうか。他区との整合性や認可園との差額を根拠とした補助額はどのように評価されたのでしょうか。区の資料によると上限2万円の補助であれば83.6%方が20000円の補助が受けられるもので、本来一押し事業に盛り込まれるべき政策です。
子育て支援は優先すべき課題と区長自らが言っているのですから、認証保育所保育料への補助を上限2万円とする計画で実施するよう改めて求めます。
次に幼児教育の充実についてです。
区立幼稚園に通う方や、また、入園を検討している方々から、ほとんどの私立園で行っている3年保育を区立幼稚園でも実施してほしいという要望が寄せられています。
区立幼稚園での3年保育の実施を検討していただきたいがいかがでしょうか?
また、幼稚園における幼児教育充実のために施設や職員基準の底上げを国に求めていただきたいがいかがでしょうか?
次に発達障害への支援の強化を求めて質問いたします。
発達障害の早期発見が重要視され、保育園や幼稚園への巡回相談が行われています。
しかし、発達障害と認定された子どもが通う園のみが対象となっており、発達障害であるとわからない段階での指導や援助が求められています。
保育園や幼稚園職員の研修の充実と、現場での巡回相談の拡充を求めます。
次に、年齢や障害に関わらず、いきいきと暮らせる支援を求めて質問いたします。
まず、高齢者世帯についてです。
国内貧困率を示す生活保護基準未満率では、70歳以上の夫婦のみ世帯で24.5%、70歳以上の単身世帯で55.1%と、高齢者世帯が他世代に比べ、貧困の発生率が特別に高いことがわかります。一般的な生活環境は他世代と違わないのに、国民年金が生保基準以下であるなど、低収入であることに加え、社会保障制度の改悪により、医療費や介護保険に関する負担が増大したことが要因であると言われています。
そこで、高齢者世帯における経済的負担の現状ついて、区長の認識を伺います。
後期高齢者医療制度は、年齢で保険制度を区別することや保険料負担が増大する仕組みになっていることに対し、当初から大きな国民的批判が広がっていました。
鳩山首相は『とんでもない制度だ』と言いながら、選挙で公約した即時廃止を投げ出し、4年後に先延ばしするとしています。そのため4月からは多くの広域連合で保険料の値上げが行われる予定です。
政府は、自らが国民に約束した通り、後期高齢者医療制度の即時廃止を行うこと、せめて、4月からの保険料値上げに対する措置を行うよう、区として国に求めていただきたいがいかがでしょうか。
現行の介護保険制度では、生活に必要な最低限の支援に限られており、様々な不満や使いにくさが指摘されています。
あるケアマネージャーさんは『その人にとって散歩が大事な生活の一部として必要でも、今は生活に必要な目的のためにしか外出のヘルパーさんがつけられません。一人ひとりのために、その人がその人らしく生きていくために必要なプランが出来ないのです。それは本来の姿ではないはずです』という声を上げています。
このように、介護保険制度では認められていないものの、その人にとっては欠かせない援助について、区独自の施策として実施することを求めますがいかがでしょうか。
緊急通報システムは、特に疾患を抱えるひとり暮らしの高齢者にとって、大きな安心となっています。この間、対象者の拡大が行われましたが、その内容はまだまだ知られておりません。
制度の周知徹底とさらなる利用の拡大を求めますがいかがでしょうか。
次に、軽度障害者への支援について伺います。
先日、精神障害者手帳4級を取得した方の家族の方から、障害認定は受けられたが、受けられる支援制度はほとんどなく、困っているという相談がありました。
ほんの少しの援助があれば、自立した生活が続けられるのにと、本人や家族からは今後の生活に対する不安の声が寄せられています。
この方のように、軽度の障害認定では受けられるサービスがほとんどないのが現状です。区独自施策の拡充を求めますがいかがでしょうか。
特に、精神障害などは成人してから認定を受けるケースも多く、本人や家族の不安も大きく、情報の収集にも大変苦労しています。
本人や家族への情報提供や各障害者団体の紹介など窓口で行っていると伺いましたが、知らなかった、わからなかったという声が多く寄せられます。窓口での紹介を徹底することを求めます。
次に、『住まいは人権』の立場にたった住宅政策の拡充を求めて以下質問いたします。
良質な居住の確保はもちろん低廉な家賃が今こそ求められています。
国民所得の減少により、公営住宅への入居を希望する方が増加しています。しかし、住戸戸数は満ち足りているとの理由で、この10年あまり都営住宅は一戸も新設されていないどころか、管理戸数は減り続けています。
収入に応じた家賃で入居でき、良質な住宅確保のためにも、都営住宅の増設を都に求めていただきたいがいかがでしょうか?
国が始めた住宅手当はハローワークに登録している失業者のみが対象であるため、仕事をしていれば受けることができません。
区として、住宅手当の拡充を行うよう求めますがいかがでしょうか?
旧公団について、現行の3年ごとの家賃の見直しは居住の不安定を招いています。特に居住者の多くが年金生活へ移行しており、家賃の負担が重く、住み続けられないという事態も広がり、地域コミュニティーにも大きな影響を及ぼしています。
旧公団住宅の居住及び店舗物件への家賃助成を求めますがいかがでしょうか。
また、都の公社住宅で特に建て替え等により従前家賃から大幅な値上げが示され、結局戻りたくても戻れないという状況が広がっています。
これらの世帯に対し、家賃補助を行っていただきたいがいかがでしょうか?
最後に、地域問題について質問いたします。
まず、東武練馬駅臨時改札口についてです。
東武鉄道は、現在の臨時改札口は東武練馬駅前の再開発が行われるまでの間の一時的な改札口であるとの考えに固執し、臨時改札口の時間延長を求める声に応えようとしていません。しかし、民間事業者によって東武練馬駅前のミニ開発が行われた今、その条件は白紙になったと言えます。ミニ開発による新しい駅利用者の増などにより、これまで以上の混雑が予想されており、臨時改札口の時間延長はますます求められているのです。
東武鉄道に対し、東武練馬駅臨時改札口の時間延長を求めていただきたいがいかがでしょうか。また、臨時改札口前の区営駐輪場やタウンブリッジ周辺にエレベーターを設置していただきたいがいかがでしょうか。
紅梅小学校の隣接地を区が購入し、学校施設の増築が計画されていますが、その詳細について、今後の計画をお示しください。
旧高島七小の施設に高島平健康福祉センターを移設する計画がシニア活動センターの計画順延と合わせて再検討となっています。
現在の高島平健康福祉センターは建物の老朽化が顕著で狭いうえに、エレベーターがないため、乳幼児健診など子育て関連の事業や高齢者対象の事業に大変支障が出ており、移転によっての改善が強く求められていました。シニア活動センターの計画とは別に、早急な対応が必要です。予定通り移転するよう求めます。
以上で、日本共産党板橋区議団を代表しての一般質問を終わります。