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区政報告
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2004/10/23

保育料、学童クラブ利用料値上げに反対する討論をしました

 


今、保育園に預けている人だけでなく、子育て世帯全体に「子育てにかかる経済的負担が重過ぎる」という声が圧倒的に広がっています。

国が行った02年の調査でも、「子育てがつらい」と感じる人が99年と比べ1.5ポイント増え、その原因として「経済的負担が重い」が全体で76.4%、99年と比べると10.2ポイント増えています。一方子育てが楽しいと感じるときが多いという答えは50%を超えていますが、99年と比べて3.8ポイントも減っています。政府が99年に策定した「新エンゼルプラン」の目的が「教育に伴う経済的負担の軽減」でしたから、この計画がまったく効果がなかったことになります。

この間の少子化の推移を見ても、合計特殊出生率はついに1.3を割り込み、過去最低にまで落ち込んでいます。

国は今後の少子化対策として、地方自治体にも次世代育成支援計画の策定を行うよう指導しています。しかし、国がやっていることは、新エンゼルプランの反省どころか、国民生活白書などの調査結果や分析も投げ捨て、負担を軽くして欲しいという国民の声をまったく聞かず、三位一体改革による補助金削減を進めることです。こうした流れのなかで、他の地方自治体でも保育料の値上げが行われています。

区は、今回の値上げは、本来徴収すべき適正な保育料であるといいますが、国民要求と乖離した、これらの国の方針こそ値上げの明確な根拠ではないでしょうか。

保護者にたいする説明会でも、「区財政が厳しい」「保育にこれだけのお金がかかっている」といっていますが、福祉の予算が多いことは地方自治体として当然のことです。そもそも、国や東京都が補助金の削減を進め、保育園運営の困難さを拡大しているのに、その責任を国や東京都ではなく、保育園利用世帯や区民に転嫁するなどとんでもありません。説明会に参加した保護者からもパブリックコメントに寄せられた意見でも、多くが説明に納得いかないというものでした。

 児童福祉法では保育料の設定については、家計への影響を配慮することとなっています。

ある保育園の調査では母親の約3割が不安定雇用という実態です。世帯全体の収入が落ち込み、経済状況も改善されていない中で、特に、非課税世帯からも保育料を徴収するということは、他に例がないことであり、福祉とは何かが問われる重大な問題です。

 また、今回の改定にあたっては、保育にかける子どもだけでなく、全ての子どもを対象にした子育て支援をうたっていますが、そのことを理由に保育にかける子どもの権利がないがしろにされてはなりません。保育に欠ける子どもの保育を保証するとともに、これまで後回しにされてきた在宅子育てなどの支援も充実させていくことが求められているのです。今の、子育て支援に関わる予算の配分を変えたところで解決できる問題ではありません。少子化に危機感を抱いているというならば、安心して子どもを生み育てることができる環境づくりを柱にすえた予算にすべきです。

 国は、補助金の削減に加え、定率減税の廃止を検討しています。国民的な増税になるばかりか、特に子育て世帯にとっては、保育料の算定にも影響し、今回の値上げに加え、さらに階層アップにつながり、大変な負担増になりかねません。

区の計画では、当初案22%から、議案では12.8%の値上げ幅に引き下がりました。これは、「値上げをしないで欲しい」という署名が、短期間で2万筆以上集められ、区長に届けられたことなどが大きな力であったと思います。しかし、値上げ幅が引き下がったからよいとするものではありません。区が、子育てに本当にやさしいまちを作ろうとしているのか、多くの区民が見守っています。値上げをしないでほしいという、区民の切実な声にこそ議会は応えるべきです。

以上、議員のみなさん一人ひとりが、子育ての大変さを共感し、温かい支援を求める区民の願いに答えられることを求めて、本議案に反対する立場を表明し、討論を終わります。


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