2008年11月27日一般質問
目次
. 【1】消費税増税の撤回を求めて
【2】区内中小商工業への力強い支援を
3】「官から民へ」と指定管理者制度の見直しを
【4】教育における保護者負担について 
【5】ペット斎場問題について
6】まちづくりなどについて
【7】国保資格証発行ゼロ自治体に〜暮らし応援最優先の来年度予算編成を
【1】消費税増税の撤回を求めて
 日本共産党板橋区議団を代表して一般質問を行います。

 まず、麻生首相が3年後の消費税の増税を明言しましたが、区長には政府に対してこの大増税計画の撤回を求めていただきたい。その理由の第一は、所得の低い層ほど重い負担が強いられ、個人消費と内需を冷え込ませ、その結果景気は立ち直る機会を失います。第二に、消費税は輸出大企業に巨額の還付金を与える輸出補助金となっており、この「輸出戻し税」は平成20年度の予算書によれば、トヨタなどの巨大企業に対する還付金は全企業で4兆円にもなります。このように消費税収入の約3割の還付金を受け取っており、輸出だけ税金を還付することは不公平極まりありません。税率があがれば、自動的に倍する還付金を税務署から受け取ることになります。第三に、消費税は転嫁できようとできまいと、自動的に売り上げ105分の5から仕入れの105分の5を控除した差額を納付するものですが、 日本大学の黒川功教授のシュミレーションによると、小さい企業ほど転嫁できていません。まともに転嫁できているのは半数以下で、売り上げ1000万円以下の層では35%が全く転嫁できていません。「消費税は公平な税」「産業中立的な税」「商売に何の影響もありません」との政府税調の見解の嘘は明らかです。消費税は、強者には補助金、弱者には収奪となる極めつけの不公平税制です。

そこで第一に、消費税税率の引き上げを撤回するよう国に求めていただきたい。

第二に、輸出大企業の「輸出戻し税」をやめれば約4兆円の税収が増えることになります。輸出部分を消費税非課税にするよう求めていただきたい。

第三に、食料品など生存にかかわる品目については早急に非課税にするよう求めていただきたい。以上、区長の見解を求めます。

【2】区内中小商工業を守る力強い支援をup
 区内中小商工業を守る力強い支援を求めて質問します。

 G20首脳会議は金融規制強化を共通目標として確認しましたが、現在急速に広がっている世界同時不況の嵐は止めることができません。世界経済は、実体経済とクレジット・バブルの同時崩壊でパニック状態になっており、今後の損失がどれほどになるのか全くわかりません。麻生政権は、税金投入は不可避などとしていますが、損失の規模もわからないのに税金投入だけを先に決め、投資機会がないのに設備投資減税をいい、株取引で利潤がでる状況ではないのに、証券市場取引を優遇税制にするなどと言っています。これは投機で大儲けをしてきた大銀行や証券会社の損失を税金で補填することを最優先するということであり、資本主義はじまって以来の新たな金融危機に対し、従来の経済手法を闇雲に振り回しているだけに等しいものです。さらにこれまで外需頼みの経済運営が破綻したといって、内需不足を補うために巨大な公共事業をやったり減税をやったりしても、財政赤字はひどくなるばかりです。内需の拡大を本当に望むなら、医療、介護、教育、雇用など国民生活にとっていま、緊急に充実が必要でかつ経済効果も大きいこれらの分野にこそ軸足を置くべきなのです。区長は国に対してこうした内需の拡大こそ求めるべきではないでしょうか。あわせて区長がこの不況のもとでも、あくまで区内の中小工業者を自ら守り抜こうという決意こそ必要な時です。そこで、質問します。

第一に、区内に支店をおく金融機関との関係を強化することが求められています。三大メガバンクはこの一年で2兆76千億円も中小企業むけの貸し出しを減らしており、その貸しはがしたお金を三菱UFJ銀行などはアメリカの投資銀行モルガン・スタンレーに9千億円も出資に振り向けました。金融機関は海外での博打的な投機ではなく、中小零細企業への資金提供という社会的責任を果たさせるべきです。板橋区が区内金融機関との連絡会議を設置したのを機に、強い行政力を発揮すべく努力していただきたい。まず、地域金融機関には貸し出しを保証するために期間限定でも、預託金の検討をしていただきたいがいかがでしょうか。なぜなら、責任共有制度により金融機関は融資金額の二割のリスクがあるため、融資先の選別を厳格にしており、なおかつ金融機関の独自貸しであるプロパー融資に傾いています。そして全体として「保証離れ」が広がれば、保証付きでなければ利用できない中小零細企業は、制度があっても事実上利用できないからです。見解を求めます。

第二に、12月から来年の3月まで中小製造業を対象に、企業巡回訪問を約2000件に拡大するのであれば、制度などの紹介にとどまらず、訪問先企業・業者の経営の悩み、事業の独自の特徴など詳しいデータをつくり今後に役立てていただきたい。2008年度版「中小企業白書」によれば、担保になる資産や第三者保証人がなくても、すぐれたアイディアや能力があれば金融機関から資金を借りることができる環境を整備することは、中小企業の潜在能力を発揮させ、経済の活力を引き出していく上で非常に重要であるとのべています。しかし、金融機関は中小企業の返済能力を見極めるための事業の内容や成長性に対する正確な情報を得るには多額の費用がかかるため、結果として情報が偏在しているとも述べています。実際、製造業での「担保提供なし」は19.5%、「第三者保証提供なし」は24.2%しかありません。行政が足で歩いて得た情報は融資の面でも役に立つよう金融機関とも協議と意見交換を深めていただきたい。区長の見解を求めます。

第三に、中小企業の経営はそのほとんどが国内需要に依存しているため、景気のさらなる後退は借りたくても借りられない事業者を大量に生み出します。また、保証協会の保証を受けながら金融機関から融資を拒否される例も少なくありません。そこで様々な制度を充実させる必要があります。ひとつは、区の自貸し制度をつくり、保証を受けながら融資を受けられない事業者に融資し、斡旋者としての区の役割を果たしていただきたい。ふたつに、資金繰りが困難な事業者に借換融資制度で、既存の融資額に融資を上乗せし、利率に対する利子補給を行って資金繰りの援助をさらに強化していただきたい。みっつに、利子補給割合の優遇制度については、セイフティネット5号認定の要件に適合する事業者に対するこの制度の周知を徹底するとともに、加算割合も引き上げていただきたい。非常事態にふさわしい取り組みをさらに求めるものです。見解を求めます。

第四に、板橋区の商工予算は決算カードで構成比0.6%にしか過ぎません。中小企業振興基本条例をもつ23区の中でも最低であり、一番多い区の10分の1です。これでは少なすぎます。区内の中小業が元気で頑張れることはやがては税収となってかえってきます。零細・中小企業を本格的に発展させるため、構成比を抜本的に引き上げることを求めます。

【3】.「官から民へ」と指定管理者制度の見直しをup

前区長が「官から民へ」と宣言して以来、板橋区もまた民営化や指定管理者制度導入をすすめ、特に保育園、福祉施設、図書館などに反対の意見があっても強行してきました。当時の小泉・竹中政権は、「規制緩和や民間活力に任せると経済成長が高くなる」「小さな政府にしたほうが民間活力は引き出せる」、だからこれからは「官から民へ」だというスローガンをかかげて、地方にもこれを押し付けてきました。しかし、これらにはほとんど根拠がなく、そのドグマは、ある種の呪文みたいなもので、まったく非科学的なものでしかありませんでした。国際競争力をつけるためと言って極端な輸出大企業への優遇策も、結局、国際競争力は伸びず低下し続けています。そして国内では、正規雇用が400万人減り、非正規雇用が600万人増え、女性と若者の二人に一人が非正規雇用でしか働くことができず、年収200万円以下の働く貧困層が1032万人に達しました。また、都市部では30代男性の3人に1人が残業時間月80時間以上の「過労死ライン」にあり、定期昇給かボーナスがない「名ばかり正社員」が急増しています。とくに、若い世代に不安定就業者を生むことは、将来の日本経済の成長力を奪っていくことにほかなりません。こうした深刻な格差を改善するためには、非正規社員を正社員化するか、非正社員の条件を正社員と同じ条件にしていくか、この二つしかありません。板橋区もまた「官から民へ」のスローガンのもと民営化をすすめて、こうした不安定な社会への変質の一翼を担ったといわなければなりません。財政健全化という量的問題を梃子にした、安上がりの保育園や施設管理運営は、結局暮らしの不安と仕事の不安の増大という形で区政に跳ね返ってきました。板橋区はこれまでの「官から民へ」の財政運営の手法を見直すべきです。以下区長に質問します。

第一に、世界の未曾有の金融危機のもとで指定管理者である企業の経営不振、倒産の可能性も広がっています。世界的に事業を展開している企業は証券の不良債権を抱え、小さな企業は体力がありません。例えば、区内の体育施設の指定管理者であるコナミは、ゲームソフト会社として五大陸にグループ企業をもち、アメリカでは持株会社として事業展開をしています。また、大株主の約四割は金融機関とアメリカを含めた証券会社であり、不良債権を抱えている可能性があります。企業は倒産が明確になるまで情報を提供しないため、その破綻は突然とやってきます。「官から民へ」が最悪の場合、今度は施設が利用できないという不良債権つきで「民から官へ」戻ってくる場合も想定しておく必要があります。しかし、「基本協定」には経営危機についての情報提供の取り決めがなく、板橋区にとって危機管理体制を組むことができません。指定管理期間中の突然の破綻をどの事業者にも想定した協定にし、緊急事態の際のバックアップシステムを構築すべきです。見解を求めます。

第二に、8月22日の区長決定による「指定管理者制度導入施設のモニタリング・評価に関する基本方針」において、重要なのは「財務状況点検」と「労働条件点検」です。前者は区の公の施設の管理運営を代行する経営基盤にかかわり、後者は事業の質を決定します。「労働条件点検」は「従業員等の労働条件が、区民サービスの向上に向けて安定的・継続的に業務に従事」出来ているかを目的としています。その内容は36協定などの労使協定は適正か、残業時間の集計方法、休暇・休日の状況は適切か、賃金控除協定は行われているか、各種保険の加入状況、手続きの時期が適正か、法定帳簿等の整備、健康診断の実施、産業医の選任、業務災害への対策は適正かなどとなっています。今回、残りの図書館の指定管理者についての議案が出されるので、そこでちなみに管理運営する株式会社図書館流通センター(TRC)の公共図書館の求人スタッフを見ると、全国10の自治体の公共図書館用の募集をしています。募集しているのは契約社員とパートだけです。そもそも指定管理者制度は派遣とパートで成り立っている業種が多いことは明らかです。これは「労働条件点検」の点検をすべき対象者がほとんどいない場合が多いということであり、そこでこうした労働条件を前提にしてこそ、「財務状況点検」によって「適正」と評価され得るという二律背反にいたることを示しています。「モニタリング・評価基本方針」の「労働条件点検」が実効あるものとするには、すべての労働者が点検項目を満たす状況を求めなければなりません。大手企業には内部努力で行うよう求めるべきです。小さな事業者には指定管理費の見直しも含めて協議すべきです。区長の見解を求めます。

【4】教育における保護者負担についてup

 安定した仕事があってこそ暮らしの基盤になります。低賃金で「使い捨て」ができる非正規雇用は労働者の三人に1人、女性の二人に1人に広がって、貧困と不平等の格差は急速に拡大しました。それは教育費の格差にも現れ、2008年のベネッセ教育研究開発センター「第三回子育て生活基本調査」では、小学生ではゆとりがあると答えた家庭ほど教育費を多く支出しています。中学生でその差が少ないのは、高校受験があるためにゆとりがないと答えた家庭が教育費以外の家計費を切り詰めているためです。中学生の家庭では、7〜8割が塾に通っており、塾での学習が加わってはじめて十分なものとなっています。塾に通う費用は家族の負担に依存しています。そしてその負担をあてにした教育の商品化が常態化しているもとで、費用負担ができない家庭や子どもは教育制度自体から脱落してしまいます。

板橋区が昨年から始めた生活保護世帯の中学3年生を対象とした「高校進学支援プログラム」では、進学塾などの費用を支援し始めましたが、36.6%の利用率です。私が直接、話を聞いた生活保護受けている母子家庭は、すでに学力不足で不登校になった時期もあり、中学3年の内容ではついていけないから利用しないと語りました。子どもが夢を描けないのではなくて、親自身が夢を描けず子どもの夢も描けないのです。すでにお金をかけなくても本人の努力でなんとかなる社会ではありません。PISAの結果でも、学力、学習意欲、家庭で勉強をやっているかどうかを見ても、家庭環境と連動していました。所得の格差は子どもの学力の格差に確実につながっています。塾に通えない劣等感が成績の差となることが続くことで自己肯定観を奪い、不登校になっていくケースもあります。通塾を支援するなら受験のためのみとせず、学年にかかわらず可能であるようにしていただきたい。見解を求めます。

 東京都が減税の公約の代わりに今年始めた「生活安定化総合対策事業」では、生活保護世帯以外の低所得者むけに「チャレンジ支援貸付事業」として、中学3年生と高校3年生を対象に、学習塾費用の貸付、大学受験などの受験料の貸付を行っています。板橋での申し込み実績は、申請数、申請予定数あわせて39件しかなく、東京都は要件の緩和を12月から行う予定です。この事業は高校、大学へ入学した場合、免除申請をすると返済が免除される制度ですがあくまで貸付事業です。20歳になる前に入学しないと年利10.75%で60回を上限に返済しなければなりません。この事業でも生活保護世帯の子どもの環境と同じ問題を抱えており、大学受験では失敗すれば借金だけが残ります。子どもたちは社会に出ると同時に「借金」を抱えることになります。受験料さえ貸付事業を利用しなければならない家庭で、たとえ入学できたとしてもどのように高い入学金を準備するのでしょうか。入学金支援貸付は母子家庭にだけしか行われていません。入学できたとして高い授業料を払うために、また「借金」返済のため、学業よりたくさん働かねばなりません。子どもの教育は親の責任を持ち出すまえに、「社会の責任」こそ問い直されなければなりません。

 しかしながら、この制度自体を知らない親や子どもがたくさんいるはずです。パンフレットと申込書を学校を通して全家庭に届くようにしていただきたい。中学校は板橋区が行い、高校は東京都に要求していただきたいがいかがでしょうか。まず、周知してそのうえで相談を受けるという積極的な対応を求めます。アクセスの格差もまた作らないという考えにたっていただきたい。また、東京都の制度で網羅できない入学金や授業料の支援について検討をしていただきたいが、見解を求めます。

 子どもの教育費の格差は、家計所得の格差と先に述べました。東京23区では中学校受験をさせない家庭の子どもの教育費は一ヶ月で平均1万3924円であるのにたいして、受験予定の家庭は4万8959円を教育費にあてています。さらに私立中学校を第一志望にしている家庭では、一ヶ月の教育費は6万457円にのぼっています。当然、学校での保護者負担の重さも所得が少ないほど負担感が高くなります。たとえば、ひとり親の家庭が非正規雇用で夜間のスーパーのレジなどの単価の高い職場で働こうとすると、子どもが学校から帰ってきた時間帯以降にも仕事を続けなければなりません。子どもとの大切なふれあいの時間さえ犠牲にしてギリギリの生活を続けている家庭の負担感を想像していただきたい。19年度の保護者負担を私費会計徴収金額でみると、全ての小中学校あわせて平均すると、小学校で年間一人当たり41,340円、中学校で67,797円となっています。平成13年の「学校私費会計の事務手引き」によれば、施設設備費、教職員人件費、教科書代を公費支出とし、その他の費用は保護者の負担としていますが、それはあくまで「設置者である地方自治体の財政能力や政策によって受益者負担という名目」で徴収していると述べています。公費で支出できないということではありません。では「受益者負担という名目」は全てに本当に適するのでしょうか。「手引き」は、私費負担を、1、児童生徒個人の所有物として家庭・学校のいずれかにおいても使用できるもの、2.学年又は学級全員若しくは特定の集団全員が個人用の教材・教具として使用するもの、3.教育活動の結果として、その教材・教具そのもの、またそれから生じる直接的利益が児童生徒個人に還元するもの、4.家庭を場として行われる教育に要する経費と通学に要する経費等、5.PTA等学校関係私的団体の活動、管理運営に関する経費の5項目に分類しています。実際に徴収している区分は、小中学校で差はありますが、教科活動費、クラブ活動費、入学式・卒業式、学校行事費、遠足・移動教室、学校給食、生活・進路指導、学級会・生徒会活動、保健衛生その他経費です。そのほとんどが学校教育として集団的に行っているもので、個人が必要としないからと拒否できるものはありません。教育の直接的利益が子どもに還元するとは教育の内容をいうのであって、社会的資源のためのなのです。通塾は家庭を場とする教育に関する経費です。そこに公費で支援をしなければならない社会になったのです。選択肢がないものを受益者負担とした「名目」で長い間保護者に押し続けてきたことを見直さなければなりません。

 そこで質問します。19年度の学校私費会計徴収金額は、全体で小学校で9億1538万円、中学校で5億9237万円も保護者から徴収しています。これらの多くは政策として公費で賄うことが可能です。病院とならんで学校もまた、人間として最低限必要な領域でありながら学校の中に社会の格差が深く入り込み、崩壊し始めています。教育は未来への最大の投資でありながら、すでにその中に社会の崩壊を内包しつつあります。まず、私費会計の適用範囲を厳密に見直す作業を開始して、保護者負担の大きな軽減に踏み出していただきたい。見解を求めます。私たちは、私費会計とされている負担の多くは政策として全廃すべだと考えています。そのための大きな第一歩を踏み出せば、必ずや区民の支持を得られ、全国に影響を与え、国への国民的要求として広がっていく可能性が広がります。これは区長に見解を求めます。
【5】ペット葬祭場についてup

10月3日都市建設委員会において「火葬炉付きさかうえペット霊園の新築工事に関する陳情」が3項目すべて全会派一致で採択された後、10月25日第一回事前協議会が開催されました。陳情のうち「建設の前提として住民の納得と同意を得ないまま、工事に着手することのないよう区から建て主に指導してください」の項目関連では、協議会の議事録によると、住民から「協議会が続くと思うんですが、協議中は工事を強制的にやらないでいただきたいんですが。」との要望が出されました。これに対して事業者側からは「約束なんてできないでしょ。冗談じゃない。」と回答しています。また、建築確認が下りたらそのまま粛々とやるということか、との問いに「はい」と回答しています。区はすでに協定前の建築はしないようにと指導する旨を明らかにしていますが、事業者側は気にも留めていない様子が伺われます。11月10日の「前野町の環境を守る会」の嘆願書によると、署名は9,300名を超えたと述べられています。住宅密集地の真ん中で、毎日毎日すぐそばで動物が焼かれているという精神的苦痛、火葬炉の隣の老健施設で生活をしている高齢者の気持ちはいかばかりか、署名は誰もがこの建設計画を非常識だという怒りの気持ちが強く込められたものです。区長に質問します。

 第一に、そもそも「板橋区ペット火葬場の新設に係る計画の事前公開等に関する条例」は、「良好な近隣関係を保持し、地域における健全な生活環境の維持及び向上を図ること」を目的としていると述べられています。区長は、これほどの区民の反対の意思表示があるなかで、このまま事業者が火葬炉付き霊園建築を強行して、良好な近隣関係や健全な生活環境の維持・向上が図られると考えますか、見解を求めます。

 第二に、発言にもあるように事業者は、この建設計画をマンション建設計画時のように建築確認後は説明会の進行状況にかかわらずそのつもりがあれば、粛々と建設できると考えているようですが決してそうではありません。マンション紛争における住民説明は要綱に基づいており強制力はありませんが、ペット火葬場の新設についての事前協議は条例に基づくものです。条例目的を達することが事業者の責務なのであって、協定を結ばず建築着工することは条例の趣旨に反します。協議を拒まないが、工事はするなどという詭弁は論外です。区長には条例を守らせるという責務があります。その責務を果たしていただきたい。規則にその趣旨を追加してでもただちに強く指導すべきです。見解を求めます。

 第三に、議会の意思は、この建設予定地に火葬炉の設置は認めるべきではないとしたことです。一万人近い署名と議会の意思に区長はどのような具体的な形でこたえるのか、明確な答弁を求めます。

 最後に、1ha未満であれば用途の規制も受けずに立地でき、付帯する火葬焼却施設の設置は野放し状態になっているペット火葬場新設に区長の許可を必要とすべきという議会の意思に対する、区の今後の検討内容を伺います。 

【6】まちづくりなどについてup

住宅街に突然の巨大マンションが建設されると、街の景観は一気に変貌します。たとえば、前野町では大きなスーパーができると、隣接して巨大マンションが建設され、マンションが建設されると、また近くにスーパーが出店し、その合間に過剰とも思えるコンビにが出店しています。つまり、区民が思い描く街の景観とはお構いなしに景観が変わっていきます。「板橋区都市景観マスタープラン」には、「景観づくりが区民一人ひとりにとって身近なものとなるように、区民の意見を大切に」することをうたっています。しかし、現状では、「区民の意見が大切に」されたり、あるいは区民が景観づくりの「主体」として活動できる制度が不十分です。区民自らが主体となる良好な景観づくりをすすめるには、建築協定の制度を充実させることも必要です。福岡市ではホームページを通じて、「まちなみのルールづくり支援センター」が建築協定をサポートしています。建築協定を締結しようとする区域で、建築協定に合意しない人の土地を「隣接地」として定めておくことによって、「協定区域」を作りやすく、また、後に「隣接地」の土地所有者が協定に加わりやすくしています。こうした工夫によって福岡市では多数の建築協定地区が生まれました。区長に見解を求めます。

一つは、昭和50年に制定されてほとんど活用されていない「板橋区建築協定条例」を改正し、これからの板橋区の都市景観づくりに区民が積極的に関われるようにしていただきたいがいかがでしょうか。

二つ目に、その上で先進例に学んで、区民にわかりやすい広報活動を行っていただきたいがいかがでしょうか。

 つぎに、「エコポリス板橋都市宣言」にふさわしく、エコポリス・センターの活動を活性化させるべきではないでしょうか。「事務事業評価表」では「成果」の欄に「入館者数をのぞいては、目標とした成果を大幅に達成している」と記されています。一方、「事務実績調書」を6年前と比較すると、視察件数が209件から68件に、マスコミの取材が17件から1件に、個人会員登録は7808から10012と増えていますが、団体会員は178から13となっています。地球温暖化についての区民の関心がかつてなく広がっており、こうした点でも情報の発信・学習・研究など施策そのものを高度化する取り組みをおこなうべきではないでしょうか。

【7】暮らし応援最優先の来年度予算編成をup

社会福祉に求められる課題が増大し、深刻化されつつあるなかで、たとえ所得が少なくても、区民として安心して地域で生活するための予算編成と施策が必要なことは論をまちません。例えば、国保料については、高すぎる保険料が滞納者を増やし、保険者である自治体の国保財政を逼迫させるため、さらに保険料が上げられ、保険料を滞納せざるを得ない加入者を新たに生み出すという悪循環に陥っています。国に対して国庫負担の増額を要望しなければ国保の健全な運営は不可能です。国保には無業者や高齢者をはじめとするいわゆる社会的弱者の人々が加入する構造となっており、この人たちばかりに責任を負わせても問題解決にはなりません。保険料を払えない困難な人が医療費の支払いをできるはずがなく、資格証の交付が著しい受診抑制を起こしていることは、いまや大問題となっており、滞納対策としての効果も期待できないことは明らかです。

10月30日現在、国の調査によると全国1798自治体のうち、資格証の発行ゼロの自治体が広域連合1を含む551自治体と、約三分の一に広がっています。昨年度の決算総括質疑で、区は「資格証をだしていることをいいとは思っていない。本当に医療にかかる必要があるとき、なんとか保障の道を探っていきたい。」「資格証を出さないでもすむような、そうした方策について検討してまいりたい」と答弁しました。保険料の滞納問題とは「貧困」の問題にほかなりません。板橋区も資格証発行ゼロ自治体にむけて、是非とも努力していただきたい。見解を求めます。

 さて、私たちはいま、いつ回復するともわからない、そして長く続くであろう世界同時不況に直面しています。それはすなわち、貧困と格差をさらに拡大し、命と生活、雇用や仕事の場を一瞬にして失うリスクをいっそう多くの人や家庭が抱え込んでいくことです。しかし、「自治体財政健全化法」は、住民の命や暮らしよりも「収支」を優先させることになりかねません。自治体は住民のためにあるという基本は、財政収支の均衡よりもっと重い根本的理念です。区民生活が危機に直面しているとき、財政運営は緊急対応が可能なフレキシビリッティを同時にもっているべきです。例えば、区民の暮らしと安全のためだけに緊急に使う目的基金として「100億円生活応援基金」などという考えもあります。これを原資にして緊急に必要な施策をただちに実行に移すことで、区民の区政に対する信頼は深まるに違いありません。区長に見解を伺います。今、全国で予算案を正式に発表するまえに、住民に主要な事業の予算案を公開し、意見を聴くという試みが始まっています。区民の声を聴くというのは、自分たちが作った予算案を議会との関係だけでなく、より広く住民の要求を受け入れる姿勢をしめすものです。それは住民自治に対して自分たちの襟をただすということです。以上をもって私の一般質問といたします。


日本共産党板橋区議団