2007年3月5日代表質問
目次
. 【1】 区政運営における基本姿勢について
【2】区民福祉の向上について
3】中小商工業の暮らしと営業について
【4】学校教育について 
【5】安心して住み続けられるまちづくりについて
6】平和への基本姿勢について
【1】区政運営における基本姿勢について
 日本共産党区議団を代表して質問します。

1.最初に、区政運営における基本姿勢について質問します。

 バブル崩壊後、政府はアメリカの対日要求であった630兆円の公共事業を地方自治体にもその多くを担わせ、同時進行で、グローバル化に対応する大企業の要求による護送船団方式からの脱却を目指していました。橋本内閣がめざし、挫折し、やがて小泉内閣で「構造改革」の名で仕上げられていく政治過程でもあります。バブル崩壊による景気の低迷、税収減とハコモノ建設、そして政府の補助金等の削減は、地方自治体の財政危機をすでに避けられないものとして条件づけていました。財政危機の真の震源地は国にありましたが、 板橋区 の財政再建対策の手法は、その国のガイドラインを忠実に実行してきたものです。国は、公的領域の規制緩和で企業収益をあげる市場の拡大と、地方にも「小さな政府」を求める公務員の削減を地方にも求めてきました。 板橋区 の行革はやがて今日の「 板橋区 経営刷新計画」と名称を変え、「民間開放」と「内部努力」などを徹底してきました。

 「国策」として、社会保障費の削減を強行しながら、グローバル化した大企業への支援を最優先課題にすることで、大企業が集中している東京と愛知に税収増がもたらされています。しかし、いつまで続くのか。区は、貯められる時に貯めておきたいと基金の積み上げを行っています。「収支均衡型財政構造」はしかし、その不安を安心に変えるものではありません。問題は「収支均衡型財政構造」のための「民間開放」や職員削減が区民生活に何をもたらしているかということです。出張所の廃止は、「区が意識的にも遠くなった」という声を広げ、「負担の適正化」は家計への経済的圧迫やサービス利用の自粛となっています。学校の統廃合や保育園の民営化は、区に対する区民の不信をかつてなく大きくし、マスコミにも取り上げられました。「行政評価」は、経営効率が優先されるべき指標となり、利潤獲得を第一義的としている民間資本の短期業績主義の考えで、短期的には測れない地域住民の福祉の増進さえ評価されることになりました。「民間のノウハウ」の優位性の強調は、サービス供給の多様性のみに注目し、公平性や基本的人権保障は脇に追いやられています。国の増税、負担増、雇用政策の劣悪化で、現在も、そして将来に対する不安もこれほど広範囲に広がっているときはありません。行政を支えている区民に格差と不安が広がっています。さらに区の施策によって不安を広げることは、区民の自治意識の空洞化を招かずにはいられません。地方分権の名による国の方針は、自治体を市場の規律に服させ、自治体間の競争を促し、自治体と住民に結果責任を負わせようというものです。そこには市場の論理と全く異なる公共部門のあり方、民主主義および人権保障が欠落しています。真の地方分権の旗印は、国の行革手法の押し付けを無批判に丸ごと受け入れるのではなく、徹底した区民参加の実現で区政運営をすすめることです。区民生活の危機は、行政のひとりよがりのトップダウン方式では乗り切ることはできません。以下質問します。

第一に、刷新計画でいう「将来の行政需要」とは具体的に何でしょうか。増大する貧困層、医療「難民」など受益者負担に対応できない区民のセーフティネット構築は「行政需要」してどのように位置づけているでしょうか。「基金」の活用も含めて答弁を求めます。

第二に、「三位一体改革」にもとづく「地方分権」は政府の財政削減が主目的となり、地方自治体には事務量の移管にふさわしい財源をともないません。景気回復をともなう自然増収のメカニズムが市場原理主義による激しい振幅にさらされているもとで、今後財源の確保を具体的にどのように求めていく方針でしょうか。見解を求めます。

第三に、公共サービスの民間開放では、民営化、指定管理者制度適用について見直す必要があるのではないでしょうか。区財政の経費削減とともに生み出されるのは、雇用破壊の社会的拡大を助長している事実です。アウトソーシング会社は堂々と、クビを恐れて組合を作らないから気を使わずに安く使えると言っています。指定管理者は、こうした雇用破壊によって利潤をあげています。賃金格差だけでなく、人権格差が同時進行しており、区の「民間開放」が社会の格差を広げているのではないでしょうか。認識を伺います。

また、指定管理者制度のもとでは、「公の施設」から基本的人権保障が次第に希薄になる可能性があります。再指定選考は、よほどでない限り実際には区も事業者も変更は望まず、「更新」となる可能性が高いと予想されます。事業者の固定化はまた、不安定な雇用条件の固定化にもつがります。働く人々の労働条件の改善を区として指導すべきではないでしょうか。指定管理者制度における管理運営のもとで、賃金をはじめとする労働条件の調査を求めます。また、その結果にもとづき、最低賃金の引き上げ等、「代行」させている行政として取りうるべき措置を求めます。

第四に、上板橋駅南口再開発計画については土地の一部が投機の対象となったり、住民の大半を追い出すことになるのであれば、当初の理念は破綻していると言えます。まちづくりは高層ビルによる再開発は幾多ある手法の一つにすぎません。本当に良好な街づくりをめざすなら最初から出直すべきす。「見直し検討会」を住民、専門家等も入れて立ち上げるべきと考えるがどうでしょうか。また、区民サービスの縮小の一方で、開発主義的な公共事業投資システムを温存していることは、その直接的な最大の受益者が巨大企業であるだけに、計画に固執するほど区民全体の理解は得られません。このような「非効率的事業」こそ見直すべきです。見解を求めます。

第五に、パブリックコメント制度にたいする区民の反応はきわめて希薄です。そのこと自体が、区の改善を求めています。「区民満足度調査」でも低い評価です。区の説明責任不足を示していると認識すべきです。区民の意見を本当に計画案に生かそうというのであれば、形式的に流れることは制度そのものを形骸化させるに等しいものです。この制度は、制度を通じて区民の区政に係る参加の権利と自治の発展を展望させるものと位置づけなければなりません。したがって、いっそうの工夫が求められます。広報での掲載は大きくし、内容についてもより具体的にわかりやすく、さらには出前説明会なども制度そのものの中に明確に据えていただきたい。また、当然ながら「新しい公共」は区民に強制するものではありませんし、事業執行の安上がりの手段とするのでは、公共意識は育ちません。見解を求めます。

【2】区民福祉の向上についてup
.区民の福祉の向上について見解を求めます。

まず、資格証明書の交付は滞納対策として実施されていますが、滞納世帯が年々増加しています。その原因が、他の医療保険に較べても高額な保険料の水準であること、また、生活困窮者の広がりにあることは明らかです。本来「滞納対策」と「国保加入者の療養を確保すること」とは別の問題です。滞納対策として資格証明書を交付する措置は国民皆保険制度を崩すものであり、直ちにやめるべきであると考えます。

 深刻なことは、全国保険医団体連合会の調査で、国民健康保険証を取り上げられ、病院窓口で、医療費をいったん全額負担しなくてはならないため、受診率が著しく低下していることが明らかになっていることです。調査結果では、その受診率は一般の人の最大200分の1の程度にとどまっています。実際、受診できない事態がひろがり、手遅れで死亡する事件もおきています。滞納対策として打ち出された資格証明書が収納率向上にまったくつながっていないことを直視すべきです。命にかかわることですが、区はこれまで「公平性」の名のもとに除外規定を頑なまでに最小限にとどめています。改善をすべきです。あらためて、次のことを求めます。

第一に、国保法の主旨に沿い、滞納対策と被保険者の療養の確保を切り離して扱うべきだと思いますが、見解を求めます。

第二に、正規の保険証の返還請求から除外する対象に、就学援助、児童扶養手当等の公の援助を受けている世帯に属する高齢者、生活保護基準の1.5倍程度までの生活が困難な世帯に属する高齢者などをいれていただきたいが、いかがでしょうか。

第三に、医師の応召義務に鑑み、資格証明書を交付された被保険者が病気・負傷等で治療が必要となり、その旨医師から連絡があった場合は、保険者は直ちに正規の保険証を交付する取り扱いとしていただきたいがいかがでしょうか。

第四に、資格証明書を持参した患者が医療機関の窓口で医療費の支払いができなかった場合は、保険者が医療機関に支払う措置をとっていただきたいがいかがでしょうか。

次に、区民健診をこれからも無料で存続を貫くよう求めます。制度改正の内容がどうあれ、健診の有料化につながることは反対です。受診してきた区民にとって、さまざまな負担が区民生活を圧迫するなかで、健診が経済的な理由から抑制されることにならないようにしなければなりません。したがって、制度のいかんにかかわらず、この事業は無料化すべきものであり、また、区民の自覚は、区民への教育や啓発と受診機会の拡大によってこそ培わなければなりません。区の見解を問います。

次に、介護予防給付を受けるための「予防プラン」づくりを担う「地域包括支援センター」で、職員の人を増やして欲しいという声に耳を傾けなければなりません。厚生労働省の調査では、職員一人当たりの介護予防プランの作成見込み件数が、東京で昨年9月末31.1件であったのに今年末には53.1件と見込まれています。しかし、厚労省は四月以降、地域包括支援センターから民間の居宅介護支援事業所に委託できる予防プランの件数を、ケアマネージャー一人当たり8件までに制限しようとしています。これでは、高齢者が住みなれた街に居続けられるよう「地域包括ケア」の拠点になるという役割や機能が果たせなくなってしまいかねません。プラン作成が間に合わず、必要なサービスが受けられなくなる高齢者が急増しかねません。国に対して、地域包括支援センターの強化のための財政措置や介護報酬の引き上げを求めるのは当然として、区として必要な人の増配置を実態にあわせておこなっていただきたいがいかがでしょうか。 あわせて、後期高齢者の介護予防層は、重度化していかざるをえないため、区の独自の介護支援施策を求めます。

障害者自立支援法施行後、国が軽減策を出さざるを得なくなりましたが、上限額を下げただけですから多くの利用料軽減にはつながりませんでした。区が新年度からおこなう統合上限額の設定でも、対象となるのは34名にすぎません。福祉園利用者の利用料や精神障害者の医療費などにたいする直接的な軽減策を行い、これまで95%の利用者に無料でおこなわれていた支援にもっと近づけるべきだと思いますが、見解を伺います。

また、無年金障害者の約4割が無収入で親の援助に頼っているという実態が、東京・無年金障害者をなくす会の調査で明らかになっています。区内の実態はどうでしょうか。若者を中心とした納付率の低さや複雑な年金制度により、今後も無年金障害者が生まれる可能性があります。これらの対応をどのように考えているでしょうか。見解を伺います。

老齢加算の廃止につづいて母子加算の廃止は、絶対的格差を生活保護世帯にまで適用するものと断ぜざるをえません。絶対的格差は「健康で文化的な最低限の生活」が可能な状態にある人々と、それが不可能な状態にある人々の格差です。今の勤労世帯全体にしても、高齢者世帯にしても、経済的理由で親と同居せざるをえない若年労働者の場合も、生活保護基準以下の世帯の割合が2〜3割というレベルに達していると考えられています。ワーキングプアを中心とした貧困の急拡大は、社会保障や教育など、広範囲の社会的支援策への需要を急増させています。逆に、社会保障、医療、教育、地域の生活基盤などすべての領域にわたって、ナショナル・ミニマムをはずして、基準も財源も自治体の自己責任にゆだねるという、分権を通じたナショナル・ミニマムの破壊が進んでいます。勤労世帯にたいする生活保障の底抜け状況がさらに悪化させられる危険性が高まっています。国は自治体に自己責任を押し付けますが、自治体が貧困世帯に自己責任を押し付けるわけにはいきません。絶対的格差に目をづぶるようになれば自治体ではなくなってしまうからです。老齢加算の廃止や母子加算の廃止にたいして、ケースワーカーの増員による丁寧な生活支援や法外援助事業の拡充を強く求めます。それは自治体がナショナル・ミニマムを担う防波堤となる決意にほかなりません。区の見解を伺います。

この項の質問の最後です。女性が一生に産む子どもの数を表す合計特殊出生率は、1.00と全国の1.26を大きく下回り、東京の少子化問題はとりわけ深刻になっています。保育園、学童クラブの待機児の解消ができないことは、この点でも障害になっています。私立認可保育園の経営の厳しさを緩和するには、補助を大幅に引き上げて保育士の賃金などの労働条件を引き上げることこそ必要です。若い保育士自身が安心して結婚し、子どもを生み育てる条件を改善することは、地方自治体が実行可能なことです。保育園の民営化計画ではこの視点が弱く、働く者の労働実態から保育の質を捉えていません。経験豊富なベテラン保育士が誰もが働き続けられる職場をつくる支援こそ必要ではないでしょうか。見解を求めます。

 また、学童クラブの民間委託で問題なのは、指導員の継続性と経験の積み重ねが断絶する傾向があることです。受託事業者による経営上の都合に人材配置は左右されます。これに対して、現状は巡回指導という区の対応ですが、これは継続性と経験の積み重ねによる指導という根幹に対応していません。どうしても表面上の評価と指導になりがちです。受託事業者も低賃金で働かせるわけですから、そうした指導員の専門性も育つ条件は希薄といわなければなりません。この年齢時の子どもが日ごろ接する大人から受ける影響は計量できるものではありませんが、しかし専門家の指摘どうり影響は少なくありません。見解を求めます。

【3】中小商工業の暮らしと営業についてup

.中小商工業者の暮らしと営業について質問します。上場企業の四割がバブル期の収益を超えています。一方、中小企業に関しては、バブル期を下回ったままであり、とりわけ生産機能を代表する製造業や建設業が縮小過程に入っています。地域の内的発展こそこれを打開する鍵を握っています。以下質問します。

第一に、ものづくり基盤の活性化として、条例の制定は大きな意義を持ちますが、戦略的取り組みについてはまだ端緒についたばかりです。区は区内企業に、ものづくり企業としてのレベルアップと意識改革を求めています。しかし、自立的な経営行動の中から区の政策に対して意識を高め、政策提言活動に発展し、より内容豊かな政策を実現するという流れが意識化されていない状況では、なかなか困難な課題です。それはとりもなおさず、企業間の連携、グループ化、異業種交流、産学連携など戦略的な産業政策のイメージがまだまだ共有されていないからではないでしょうか。零細企業の多くはこれまで親企業に依存した「待ちの姿勢」の下請受注形態を続けてきました。そのため、グローバル化に伴う産業構造の変化についていけない場合が多いのです。新たな事業展開を模索することは簡単ではないからこそ、それに先立つ意識の変革を区がどう啓蒙するかが現時点での中心的課題です。したがって、区内のものづくり企業すべてに区の進めている啓蒙活動を徹底してすすめていただきたい。ポスターであれ、パンフレットであれ、徹底して行うことが肝要です。意識変革を求めるならそれにふさわしい区の取り組みを求めたい。見解を伺います。

第二に、区内の基盤的技術産業の維持発展を、地域経営の視点で進めなければならないと考えます。区税収入と雇用確保の観点から非住宅用地である工場を維持・拡大する施策がもっと充実されるべきです。そうしなければ、工場をたたんで区外に移す傾向が止まりません。そのあとに巨大マンション建設での住民とのトラブル、あるいは土壌汚染問題が表面化しているのです。この問題を区の産業政策の根幹にかかわる課題として意識化し、政策化しなければ、産業集積もネットワークもその基盤を失うことになりかねません。まず、区内の現状把握と事業継続の可能性を具体的につかむ必要があります。具体的にどうなっているか。説明を求めると同時に今後の政策を伺います。

第三に、一般的に零細企業の現状は、最終需要先によって収益性が左右されます。しかし、環境変化に対応する戦略的転換を図れないがために、後継者不在と高齢により経営意欲を喪失し、将来的に廃業を予定せざるをえない企業が数多くあります。区の現状分析と対策についての説明と、どんな政策を対置しているかを伺います。とくにこうした現状は今後一定の「量的縮小」は避けられないと思いますが、あわせて対応策を伺います。

第四に、商業支援について質問します。商業は深刻です。総務省のデータによると、食品製造関係では平成12年の調査では赤字が8.2%でしたが、平成17年度は19.7%に、また、飲食店では同様に10%から21.4%に赤字経営が拡大しています。平成18年の景況調査では卸売り、小売り、飲食店の7割が今期の業績を「悪化」と回答しており、免税点の引き下げも大きな負担感を増大させています。免税点についてはさらなる改悪も検討されており、商売をつづけることそのものが困難になる商店が増えることが予測されます。これは危機的状況ではないでしょうか。のんびりしたことをいわず「緊急対策本部」などの設置をするぐらいの危機感をもってしかるべきす。区内商店の実状への分析とあわせ区の認識を伺います。またすでに提言したように、商業のまちづくり指針を策定すべきです。大型店、チェーン店の規制を強め、改めて空き店舗の活用、駐車場設置への支援、共同宅配への支援、店のレベルアップや業種転換を支援する振興プランの「強化」に積極的に取り組んでいただきたい。見解を伺います。

第五に、区の産業融資貸付実績は、平成15年度の819件、31億6468万円から、平成17年度の466件、22億2557万円と減少し、平成18年度は12月時点で283件、13億2146万円にとどまっています。この止まらない減少傾向の理由を説明すると同時に、融資制度の拡充を求めます。ところで、区の産業融資制度が企業のニーズに十分対応できずに、東京都の融資制度などに流れた傾向を軽視すべきではありません。なぜなら、どこの融資制度を優先的に利用するかは、産業政策のインセンティブをどこがもっているかを測るもう一つのメルクマールだからです。それはまた中小企業の借り入れ意欲を活性化させるうえでも、区の政策と一体とした産業政策上に構築されなければならないと考えるからです。見解を求めます。

【4】学校教育についてup

学校教育について質問します。

 昨年末、規制改革・民間開放推進会議が出した答申「小さくても効率的な政府の実現にむけて」の教育分野の記述は、徹底して新自由主義的です。そこでは児童・生徒、保護者は、教育サービスの消費者、利用者と位置づけられています。それは同時に、「グローバル社会に勝ち抜く人材養成」といった国家目的のための「教育改革」の意図が鮮明に打ち出されています。以下質問します。

第一に、教育基本法の「改正」は、改めて義務教育とはなにかということが問われます。義務教育の核心は、すべての子どもに授業をきちんと提供することです。ゆえに教師の役割は、質の高い授業のための準備が十分に保障される時間の確保をとりえているかに関わっています。そこで、学校現場に対する監督権をもつ区教育委員会の指導性と学校現場との関係に関して質問します。ひとつ、指導室を強化し事務局体制をより充実すべきと思うがどうでしょうか。ふたつ、複数の学校間で指導法の交流をより強化すべきではないでしょうか。みっつ、学校の裁量による学級編成に弾力性をすすめるべきではないでしょうか。最後に、「教育改革」をよりトータルなシステムで考えるべきと考えます。給食の民間委託の是非は別としても、それなら、その余剰金は非常勤講師を充実させるなど予算に裏付けられた人員配置に回すなど検討すべきではないでしょうか。見解を求めます。

第二に、教員免許法と教育公務員特例法改定では、教員免許を十年ごとに更新し、更新には30時間の講習が必要になるとされます。「研修」から「免職」への流れをつくることは現場の教師を追い込むことになりかねません。これでは、教育現場をがんじがらめにするだけで、国民が求めている現場教員の力量の向上にはつながりません。文科省は教師の資質向上を目的に教師の一人ひとりを一本づりするものといわなければなりません。そこで、確認したいのは、教師の同僚性の問題です。同僚性こそ学校経営の基本に置かれてきたものであると思いますが、どんなメリットがあると認識しているか見解を伺います。

第三に、 板橋区 もまた学校統廃合が学校選択制に先行した区ですが、学校選択制の調査研究を行った一ツ橋大学大学院の研究グループが、学校選択制は年をへるごとに学校の序列が固定化すると結論づけました。区教育委員会の説明は序列化ではないと繰り返してきましたが、先行した区の事態を見ると、 板橋区 もやがて序列化を免れないのではないでしょうか。「集中」と「流失」の固定化は学校そのものの差別化であり、つまるところ児童・生徒に差別化を意識させることになりかねません。先行している区の実際に照らして、 板橋区 は結果としてこうした傾向にならないといえるでしょうか。見解を伺います。

第四に、学校選択制を先行してきた区では、学力テストの実施・公表で、学力テストで測れる「学力」数値だけが一人歩きしています。その学力テストの成績が高い学校が「いい学校」だとされ「集中校」になっていく傾向を示しています。文科省は全国いっせいテストを行うことで、それぞれの地域の子どもの学力を捉えられるようデータを活用して自分たちの教育を検討せよといいます。しかし、テストとは評価のことであって、評価は授業改善のなかの重要な要素であるから学校に任せるべきです。全国いっせいテストを民間事業者が一種のビジネスチャンスと見て、サービスメニューの開発をしていることを見るなら、地域の教育改革とは結びつかない異質なものではないでしょうか。まず、教育長には全国いっせいテストについて、「学力数値の一人歩き」、それによる学校選別の可能性、そして評価は現場の教師にゆだねるべきではないかという問いに見解を求めます。また、区長には、全国いっせいテストは法律ではなく「事務」であるので、地方分権上、区長の判断で拒否、選択自由を持つものです。従って、拒否も可能です。区長の認識を伺います。

第五に、就学援助の新入学時や卒業時は就学援助だけではまかないきれません。認定基準額や内容の拡充を求めます。また、就学援助からはずれる家庭に対して補助の拡大の検討をしていただきたい。経済的に困っている家庭に教育費の援助をする制度ですが、利用したいと希望する側から見てより身近に感じるよう、説明文に「楽しく勉強できるように」などよりやさしい文言を様々工夫を追加していただきたい。

【5】安心して住み続けられるまちづくりについてup

安心して住み続けられるまちづくりについて質問します。最初に住宅問題に関連して質問します。

第一に、高家賃かつ居住環境の改善をはかるためには、新規の公営住宅の建設が必要です。東京都にたいして新規建設を求めていただきたい。区は、区民の公営住宅入居希望について、現在の居住環境について調査をしていただきたい。そして、これらの希望者の要求に応急的にも対応できる施策を検討していただきたい。たとえば、世代別の家賃助成制度を創設し、民間の集合住宅を活用することで多くの需要が見込まれます。居住改善と同時に生活支援につながるので検討をしていただきたい。見解を求めます。

第二に、公営住宅や都市再生機構などの公的賃貸住宅の家賃滞納が急増しています。これは公的な住宅居住者の中で貧困が拡大していることを示しています。区が管理する区営住宅ではこの五年間に滞納者数13人から25人に、滞納金額は約176万円から1018万円になっています。こうした実態はさらに広がると思われます。区は家賃減免制度を独自に作るべきです。家賃などの収入から管理経費などを引いた今年度末の住宅基金積立金は、約1億2千万円もあり、この一部の金額を基金に入れずに活用すれば十分可能です。検討していただきたい。また、現行でも家賃決定の段階で行政の側から減免申請を求めたり、生活保護の住宅扶助の適用をすすめるなど、生活困窮のため家賃の滞納にならない施策をすすめていただきたいがいかがだしょうか。

また、東京都住宅供給公社は全世帯の六割を対象に、今年四月から家賃月額最高五千円、平均2500円の引き上げを決め、「家賃改定通知書」を各戸に郵送しました。公社はこれまで、家賃の改定にあたっては、居住者代表も参加する「公社評議会」で検討・決定してきました。しかし今回はこうした手続きもふまず一方的な強行です。公社の経営状態は毎年黒字で、利益剰余金は158億円に達しています。家賃値上げの凍結を求めるべきです。少なくても、収入に応じた負担の軽い「応能家賃制度」の検討や、所得の低い人の家賃減額制度の抜本的拡充を求めていただきたいかがいかがでしょうか。

第三に、 板橋区 は生命と健康を守る自治体として、保健医療の施策と住宅改善の二つが車の両輪として位置づけられる必要があります。予防介護、居宅介護などを前進させるうえでも住宅改善が必要な世帯は区内にどれぐらいいるのでしょうか。それぞれの改善の必要なレベルにおいて分析される必要があると考えます。区は関係する所管合同での検討委員会を設置して、調査プランをつくり実施していただきたい。検討を求めますがいかがですか。

第四に、耐震助成実績については費用負担がハードルになっていることは明らかです。マンションについてはさらに住民の合意形成がそれに加わります。1998年から無料で簡易耐震診断をおこなってきた 横浜市 では、旧耐震マンションの88%が診断を終えていると報道されています。昨年末の国土交通省の調査結果では、最新の耐震基準で建てられたマンションの7%の耐震性不足の疑いがあると発表されました。死者の八割以上が住宅の倒壊で命を落とした阪神・淡路大地震から12年たちますが、耐震改修に対する行政の対策をいそがなければなりません。区の耐震改修促進計画を抜本的に強化することを求めますがいかがですか。また、昨年四月の宅建業法の施行規則の改正で、旧耐震マンションの売買・賃貸時には耐震診断の実施の有無とその結果について説明が義務付けられました。このペナルティはしかし、旧耐震マンションも建設当時は法令を遵守していたのであり、住民だけが不利益を背負う筋合いはありません。行政もふさわしい責任をはたすべきであると考えますが見解を求めます。また、耐震改修工事に要した費用を税額控除できるようになったのですから、この優遇措置を区民に周知徹底することも重要です。関係する窓口、地域センターなどポスター、パンフレット等での宣伝をしていただきたいがどうでしょうか。また、木造住宅の耐震化については、毎年の目標戸数を明確に示していただきたい。見解を求めます。

つづいて住環境の改善を区民の目線で行うことと、環境・リサイクル問題について質問をします。

区内に投資型ワンルームマンションは、平成14年に404戸であったものが平成18年12月現在で1594戸に達し、建築紛争が多発しています。これらは商業地の狭い住宅街の敷地を見つけては容積率いっぱいに建てています。「都市型誘導居住水準」では一人世帯で37?ですが、区の指導要綱ではワンルーム形式の専用面積を18?としており、この点でも改定が必要ではないでしょうか。見解を求めます。また、区の指導に沿っているといる理由で建設かが相次いでいる投資型マンションは、周囲の住環境とまったくそぐわず、迷惑ばかりの高いワンルームマンション建設です。これを放置することは住環境破壊に手を貸すことと同じです。ワンルーム建設計画はほとんどが民間の建築確認審査が利用され、行政が関与する機会がすくないことを弁明にしては迷惑をこうむる区民は救われません。ワンルーム建設については、近隣住民との合意形成を義務付けるなど新たな規制が必要です。早急に検討を求めますが、いかがですか。

環境問題では地球温暖化対策の施策をもっと強力にすすめるべきです。地球温暖化対策は企業・消費者の自主的な取り組み、規制措置、経済的措置に分類されます。区は、規制措置についても一歩踏み込んだ検討をすべきです。たとえば、自動販売機の設置台数の総枠規制、自動開閉ドアの設置へのにしかるべき制約、コンビニの午前零時閉店を義務付けるなど、より思い切った取り組みがあってこそ、消費者の自主的な取り組みにも大きな刺激を与えることは疑いありません。検討委員会をつくるべきだと思うがいかがでしょうか。

リサイクル問題について区は、ペットボトルやトレイの資源回収をあらたにはじめると同時に、そのほかの多くの廃プラスティックを焼却処分しようとしています。

 廃プラの焼却は、地球温暖化をまねくCO2の排出増加、ダイオキシンなどの有害物質の発生など、環境や健康に与える影響が懸念されています。

 また、分別収集をやめ、生ゴミなどといっしょに廃プラを可燃ゴミにすることは、分別することで環境負荷を軽減しようとしてきた区民の環境意識や、清掃行政に対する区民との協力関係を後退させるものです。

 こうした廃プラ焼却を区が「サーマルリサイクル」などと称していることが、いっそうの混乱と矛盾をひきおこしています。「サーマルリサイクル」がほんとうの意味でのリサイクル・再生ではないことは区の当局者自身が認めていることです。にもかかわらず、「サーマルリサイクル」の呼称に固執することは、区民に「捨てることがリサイクル」という誤解を与え、区民一人ひとりの自覚と協力による本来のリサイクルを歪めるものとなります。

 廃プラの焼却を「サーマルリサイクル」として推進することはやめて、むしろ「捨てること、燃やすことは環境を悪化させる」という認識を、製造業者や消費者に広げていくことこそ、ゴミ減量と真のリサイクル社会の構築に寄与するのではありませんか。見解を伺います。

【6】平和への基本姿勢についてup

最後に、戦争に反対し、平和を求め続ける 板橋区 の基本姿勢を貫くことを願って質問します。安倍政権は、五月三日の憲法記念日までにも改憲手続きのための国民投票法案を成立させようとしています。憲法前文にはアメリカの独立宣言、第九条にはパリ不戦条約、そのほかイギリスのマグナカルタ、国連憲章など、人類がさんざん苦労して勝ち取ったものが全て集中しています。だからこそ日本国憲法はこれからの人類の目標なのです。それは、「戦争ではなにも解決しない」という思想によって成り立っています。日本が唯一の被爆国として、それだけの責任を人類全体から負ったということを忘れてはならないと思います。知恵をつくした言葉による交渉で、すでに地球の南半球は非核兵器地帯になっています。武器を持たず、言葉の力で平和を実現するという現実がここまで広がっています。ブッシュ大統領は、イラクで侵略戦争を「聖戦」のように嘘をついて、多数の罪のない人々への殺戮を続けています。米参謀本部が昨年作成した核兵器運用指針「核兵器作戦ドクトリン」は、非核国への先制核攻撃を想定しています。つまり「ヒロシマ・ナガサキ」の再現を想定しています。そのアメリカの要求に従って、政府が、防衛「省」を新設し、アメリカと一体化した戦争のために、憲法を変えようとしていることは、日本国民の「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ」の願いを踏みにじるものに他なりません。地方自治体は沈黙していていいのでしょうか。どんな惨禍も戦争の地獄ほど住民の命と安全を、そして心を破壊するものはありません。そしてまた、再びまた加害者としての歴史を繰り返してはなりません。

質問の第一は、政府が、国民投票法案の成立期限を掲げたことで、現実問題としてきわめて緊迫した状況になっており、区の基本姿勢は重要です。国民保護計画を策定している区として、また、区の基本姿勢として「 板橋区 平和都市宣言」をしている自治体として、憲法9条の改正をどのように認識しているかを伺います。

第二に、地方自治体は国、政府にたいして堂々と戦争を準備するいかなる政治にも反対すると同時に、草の根から平和の礎をいっそう強くしていかなければなりません。区内の在日外国人や団体にも呼びかけて、戦争と平和のシンポジュームを開催していただきたいがいかがでしょうか。

第三に、学童疎開による歴史など戦争の体験を伝える取り組みに加え、さらに戦争での被害を伝えるだけでなく、政府に謝罪と賠償を求めている治安維持法被害者に対して区として支援の態度を明確にしていただきたい。

第四に、ノルウェーのオスロで開かれたクラスター爆弾禁止条約をめざす国際会議が、2008年末までに国際条約を締結することを宣言しました。日本は会議に参加しながらオスロ宣言に反対しました。クラスター爆弾は親爆弾から放出されるたくさんの子爆弾が広い範囲に飛び散って爆発し、罪のない民間人、とくに子供の命を奪い、後遺症で苦しめる軍事的効率最優先の悪魔の兵器です。クラスター爆弾は自国内で使われることはなく、他国を侵略するなかで使用されています。自衛隊がもつクラスター爆弾は、米軍との共同軍事行動にかかせないとして、「人道上だけを優先」しないと坂場外務報道官が述べています。恐ろしい発言です。非人道的兵器禁止の先頭にたつよう、クラスター爆弾廃絶条約への批准および同兵器の放棄を政府に求めていただきたいがいかがでしょうか。

以上を質問といたします。


日本共産党板橋区議団