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2004/10/18 

「30人学級」の実現を願う陳情を、自民、公明、民主が本会議で否決。
日本共産党区議団を代表し、「30人学級実現」のための陳情の採択を求めて討論をしました。


日本共産党板橋区議団を代表して、陳

情第19号、陳情第20号第1項、陳情第45号第1項の、委員会決定「不採択」に反対し討論を行ないます。

陳情第19号は「板橋区として、小学校1,2年生を優先的に25人以下のクラス編成にしてください」というもの、陳情第20号第1項は「板橋区の小・中学校において、区独自の措置で30人を超えた学級を解消してください。さしあたって、低学年については、優先的に早期解消をお願いします」というもので、いずれも昨年の6月議会に提出されたものです。第45号は、昨年の9月議会に提出されたもので、第1項は、「板橋区独自の措置により、区立小中学校の学級定員を30人以下にしてください。」というもので、陳情第45号には7,453筆もの賛同署名が寄せられています。

昨年春、石塚区長は、4選にのぞむ選挙公約で「少人数教育の推進」を掲げました。そして、選挙に先立って教育関係者の集まりで、予算規模にもふれながら、少人数学級への思いを述べられたことで、区長の思いが習熟度別教育ではなく、少人数学級にあるという感触ともなって、板橋区に少人数学級の実施を求める機運を、大きく高めるものになりました。提出された陳情は、板橋区に少人数学級実施の決断をせまるものであり、区長の公約実現にむけた取り組みが、こうした世論の方向で進められるべきであると考え、以下、委員会決定、「不採択」に対する反対理由を述べます。

その第一は、教育をめぐる困難の解決と学級規模は関係ないという考え方はあたらないと言うことです。子どもたちをめぐる深刻な問題を解決していくカギは、すべての子ども、一人ひとりの基本的人権を確実に保障することにあります。その核心は、学ぶ権利の保障です。「わかる」喜びこそが学ぶ権利の保障の核心です。社会の激しい変化のもとで、子ども一人ひとりの育つ環境や背景の違いが大きく、複雑になる中で、それらを十分に理解しなければ教育はすすまないという現実に現場は直面しています。すでに、少人数学級に踏み出している自治体では、教師からも、子どもからも、父母からも、歓迎をされ、その成果は大変大きいという報告がされています。「子どもの活躍する場面が増えた。学習の理解度が把握しやすく、理解不十分な子に、より多く支援することができた」という教員からの声、「心の安定、落ち着きが感じられるようになり、私語がなくなった」という父母からの声、また、山形県の調査では子どもたちの9割が「友達が増えた」と答えていることは注目すべきことです。クラスの人数が減ったのに、友達が増えたという理由について、ある校長先生は「それまで人数が多すぎて、かえって子どもたちの関わりが希薄だった。逆に子どもたちの関わりが濃密になり、結果として友達が増えたということにつながったのだろう」と答えています。子どもたちは、安心して互いを認めあえる人間関係の中でこそ、学習効果を高めることができている、ということです。「少人数学級だけですべてが解決するわけではない」という意見もそのとおりでしょう。しかし、実践に踏み出しているところの経験は、現在の子どもたちの状況が、学級規模の縮小を切実に求めているという現実です。

反対理由の2つ目は、25人〜30人規模は国民的な要求だと言うことです。委員会審議で、望ましい学級規模について「25人以下」また「30人学級」は「少なすぎる」、「30人程度はいいが30人以下はダメ」などの発言がありました。学級規模については全国的に、父母、教職員、国民運動の要求は、当面25人〜30人以下の要求が最も強いものとなっています。それは今回の陳情にも現れています。2000年3月、国会内で野党が足並みをそろえて、政府の「40人学級」法案に対抗し、「30人学級」法案を共同提案したのは、そうした国民要求にこたえたものです。国政選挙における各政党の選挙公約も25人〜30人学級であり、自民党も千葉県連は25人学級、財界も教育改革案に20人程度を掲げています。アメリカコロラド大学での70年代の研究や日本教育学会の97年から99年にかけての調査研究などの結論も、こうした国民的要求と合致するところとなっています。委員会審議では「少なすぎる」という委員から、なにをもって「少なすぎる」というのか、客観的な根拠は全く示されませんでした。野球ができない、サッカーができないということが理由となるでしょうか。それは教育活動の中でいくらでも創意工夫できることです。区民が求める少人数学級の規模について、その是非を客観的な根拠も示さず不採択とする理由はないものと考えます。

反対理由の第三は、少人数学級を実施するための、区としてのあらゆる可能性を追求すべきであるということです。「お金がない」「東京都が態度を変えていない」と言っているだけで、自治体としての責任が果たせるでしょうか。現実的に今、国を動かしつつある力は、国からはお金はこない、市町村の単独採用では担任になれないなどの、厳しい事情の中でも、様々な工夫で、住民の願いを受けて、自治体独自で少人数化に足を踏み出している地方自治体の取り組みだということです。板橋区が少人数学級の必要性を認め、計画化の検討を開始することは、東京都の姿勢と、財源の確保という2つのカベを乗り越えるカギを握っていると考えます。

文部科学省が、現在少人数指導のために希望により加配している教員を、来年度から、国に申請することなく、自由に少人数学級に配置できるようにする方向を打ち出しました。この新しい条件を活かして、平成16年度においては、すでに47都道府県中42道府県が学級編成の弾力化を実施する方向を明らかにし、来年度さらに3県が予定しているとのことです。残るは東京都を含め2都県となりました。

板橋区においては、昨年から小学校1年生で、35人を超える学級のある学校に1名、少人数指導講師を派遣する事業を開始していますが、今回の国が示した新しい条件が活用できるならば、この事業での、正規教員の配置、増配置、学年延長などの拡充の道もひらけるではありませんか。東京都が「40人学級規模は変えない」「習熟度別の少人数指導以外認めない」としている姿勢が、その実現を妨げているのです。

日本社会を覆っている、競争の激化、弱肉強食化が、「社会の鏡」といわれる子どもたちの成長を深く蝕んでいる現状を打開するために、最後に、全議員の皆さんに3つの陳情の採択を強く訴え、私の討論を終わります。


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