ただいまより日本共産党板橋区議団を代表して、議案第28号「東京都板橋区国民健康康保険条例の一部を改正する条例」に対する委員会決定「可決」に反対し、討論を行います。
本議案は、2005年度国民健康保険加入者の医療保険料、第2号被保険者の介護保険料を引き上げるために出されてきたものです。
長引く不況のもとで厳しいくらしを余儀なくされている区民の実態、さらに政治によって進められるリストラ政策の犠牲となった区民が、社会保険から国保加入者となる中で、前年度収入に対する保険料設定のため、大きく収入を欠いた中で保険料を払うことのできない実態も広がっています。
ところが今回の改正は、医療保険料と第2号介護保険料を合わせると、前年対比で均等割り世帯では7.56%の負担増、年収300万円世帯では約8.85%の負担増、500万円世帯も6.87%の負担増になります。医療保険料のほうだけでも、10年前と比べると均等割り世帯は1万6800円から3万2100円と、約2倍の負担増に。所得割も入れた一人あたりの保険料の調停額をみても、4万9975円から6万9713円へと、約1.4倍の負担増となっています。明らかに政管健保、共済と比べて、どこよりも国民健康保険料が一番高くなっています。
しかし、医療機関の窓口で払う自己負担額は、この間の医療制度の改悪のもとで増える一方です。区民の収入は減る一方、社会保障にかかる負担は増える一方。少しぐらい体調がおかしいのは見て見ぬふり、かぜ、腹痛、頭痛ぐらいなら、市販の薬ですます、悪化して、仕方なく医療機関にかかる、という実態は広がるばかりです。
なぜ、こうした状況になったのでしょうか。
ひとつは国保に対して2分の1責任をもつ国の支出金が改悪のたびに減らされ、今では総医療費に対し、35%以下に、そればかりか三位一体の改革でさらなる減額が進められていること。ふたつには東京都が都道府県としての皆保険に対する責任を放棄し、都の支出も大きく減らしてきたこと。第三には、高齢者の医療について、国がその責任を放棄し、老健医療への各保険からの拠出金を増大させて、各保険財政を悪化させてきたこと。第四には、国際的にも高すぎる薬価や医療器機の価格が医療費を膨らましてきたこと。第五にはこの間の医療制度の改悪により、患者が悪化してからしか医療機関にかかれない実態を広げ、ますます医療費を膨らましていることです。
こうした問題の改善をすることなしに、被保険者と自治体の負担に転化することは、保険料を払えない人を増やすばかりです。
区の資料によると、保険料を払えない世帯数は平成7年度は約1万8千世帯が、平成15年度では約3万4千世帯と、1.9倍にも増えているのです。短期証・資格証明書の発行以来、保険料が払えなくて保険証を持たない区民が増え、ますます国民皆保険の精神は切り崩されています。
どこよりも高い国保料の引き下げこそ、急がなければなりません。
そのためには、国庫支出金と都の支出金を大きくふやすこと、患者の立場に立った医療制度に改善するため、社会保障最優先の税金の使い方に改めること。製薬会社と官僚・政界の癒着を無くし、高すぎる薬価を国際基準並に引き下げること。患者の負担を減らし、早期発見・早期治療を可能にして医療費を抑えること。さらに国が責任を持って、高齢者の命と健康を守る医療制度に改善することです。
委員会の中で、一般会計からの繰り入れ増大で国保加入者以外の区民との不公平な実態が大きくなっているという指摘がありますが、不公平をいうならば、どの保険よりも高すぎる国保料こそ不公平です。高すぎる保険料を払えない、お金のあるないで、命を守る守れないという事態を解決することこそ、緊急の課題であり、そのためには国・都・区の公的な施策の充実こそ必要なのです。
また、値上げしないと国保会計が大変だから仕方がない、やむをえないというのでは、そのために医療にかかれなくなる区民の命への責任はどうなるのでしょうか。自治体として住民の命と健康を守る姿勢を貫くための繰り出し金は当然です。保険料の値上げで悪循環を繰り返すのではなく、払うことのできる保険料に改めるために、国と都に対する国民健康保険への責任を求める姿勢をこれまで以上に厳しく抗議をし、低所得者が多くを占める国保加入者の命と健康を守れる国民健康保険事業を基礎的自治体として築くことを求め、保険料の値上げとなる本議案に反対し、私の討論をおわります。